推敲しない言葉

本・映画・音楽の、推敲しないそのままの記録。

角田光代

「ピンク・バス」角田光代

読んだ。

「ピンク・バス」角田光代
ピンク・バス (角川文庫)
ピンク・バス (角川文庫)
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子供を妊娠し浮かれているサエコの家に、夫の姉・実夏子が突然訪れる。長い間消息不明だったという実夏子は、そのまま勝手に住み着いてしまった。真夜中に化粧をしたり、冷蔵庫のハムを丸ごと食べたり、と不審な行動を繰り返す実夏子。何も言わない夫に苛つき、サエコの心はかき乱されていく…。出産を目前に控えた女性の心の揺れを描いた表題作ほか、一篇を収録。瑞々しい筆致で描き出された、心に染みる極上中篇集。


表題作「ピンク・バス」は正直そこまで分かりませんでした。
主人公のイライラは嫌というほど伝わるのだけれど、ストーリー全体をなめらかに理解することができませんでした。

ただ、もう1つの短編「昨日はたくさん夢を見た」は素晴らしかったです。若者の焦り、熱に浮かされやすい恋人、だらだらと続く遊びの楽しさとむなしさ。
こんな友達がいそうだってありありと思い浮かびました。

「食べ物が美味しそうな小説や映画は傑作」と同じように、部屋の中の喧騒が思い浮かぶ小説には傑作が多い気がします。

と、さも思慮深めに書いてみましたがただの思いつきです。

「自分は特別」だと思い込んでいるけど、全然特別じゃない人へ。

読んだ。

夜をゆく飛行機
夜をゆく飛行機
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谷島酒店の四女里々子には三人の姉がいる。長女の有子は嫁いで家を出たが、次女寿子と三女素子と両親の五人暮らし。しかし里々子には実はもう一人「ぴょん吉」と名付けた弟が存在して…。うとましいけれど憎めない、変わらぬようで変わりゆく家族の日々を温かに描く、にぎやかで切ない長篇小説。


ごく普通の、平和な家庭に生まれたことが逆に不幸だった女子高生のお話。単調に過ぎていく日々の中で、時々おこる事件が面白い。突拍子も無いようにみえて妙にリアルだし。

私は兄弟がいないから、感覚がよくわからないんだけど兄弟の距離感ってすごい興味深い。超好きなわけじゃないけど、気になる的な。

兄弟(特に姉妹)がいる人に読んでもらって感想を聴きたいところ。

この主人公みたいにクールではなかったが、「自分は人とちょっと違うかも」と自意識過剰な高校生だった私は、自嘲をこめて読めました。あー、恥ずかしい。けど懐かしい。

太陽と毒ぐも

読んだ。

太陽と毒ぐも (文春文庫)
太陽と毒ぐも (文春文庫)
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人気作家・角田光代の新しい短編集。お互いが大好き。だけどちょっぴり好きになれないところもある。…お風呂嫌いの彼女にいらつく男、通販マニアの彼にうんざりしてゆく女など、どこか滑稽で不幸な、でも実はどこにでもいる恋人たちを描いた、ほろ苦くて愛おしい、11の恋愛物語。


今年読んだ中で最高峰のリアル恋愛小説、
そして“装丁ダサダサ賞”1位はこの小説ですね。

本当にリアル。
どんな人だって、どんなカップルだって好きになって付き合って、半同棲してとステータスがあがってくに従って相手の嫌なとこはどんどん見えてくる。
それは自分への反省もふまえてそう思いますが、
はたから見てるとまじで滑稽。笑っちゃう。本当に恋愛なんてそんなものだと思います。

「旅路」って言う話が好きです。
あと、あとがきと池澤夏樹さんの解説がすばらしいです。

角田作品を読み返したくなる本。
男性のほうが共感は得られるのかな?

だれかの愛しい人4

読んだ。

だれかのいとしいひと

「だれかのいとしいひと」

転校生じゃないからという理由でふられた女子高生、元カレのアパートに忍び込むフリーライター、親友の恋人とひそかにつきあう病癖のある女の子、誕生日休暇を一人ハワイで過ごすハメになったOL…。どこか不安定で仕事にも恋に対しても不器用な主人公たち。ちょっぴり不幸な男女の恋愛を描いた短篇小説集。


ゆるーく、確実に暗い気持ちになる小説集でした。
でもなんか痛快なところがあって角田さんさすがだなあ!みたいな。
「最近、角田光代しか読んでなくない?」
ということをたまに言われたりしてますが、正解!

ここでこっそり、私の本購入スタイルを考えてみる。
角田光代・吉田修一・奥田英朗の3名は書店で見かけたら必ず買っちゃう感じ。
村上春樹も文庫化されたら買う。
あとは、三浦しをんとかいしいしんじとか現代作家押さえつつ、店頭ポップで気になるの押さえつつ、現代作家ばかり読むのもなんか嫌なので、月に1度は文豪系をまとめて買う。

とんがった気分の時(世の中なんてバーロー!みたいな)は、オーケンや中島らもとかを読む。

夏は江戸川乱歩の読んだことないのを買う。
化粧品とか洋服とか買って、「女子気分」が盛り上がってる時は、林真理子先生の本を買う。


といった感じです。
角田さんの本は全巻制覇したいけど、コンスタンスに新作を出されているためなかなか追いつけません。



女子気分の時に読みたい最近のおすすめは、


美人の教科書

「美人の教科書」
いただき物です。どうもありがとうございます!
これはコスメのことだけじゃなくて、食事やエクササイズ、ほんのささいな疑問についても書いてあるので飽きずに読めます。

あるいは男性が読んでもためになるかもしれません。
夏って女子はやること多いですよね。
サンダル足痛いし、メイク崩れやすいし…。 そういう苦労を男子がちょっと分かってくれてると萌えます。

でも、あまりにも分かられるとドンビキします。
ドンビキされるくらいなら、気にしないほうが無難かも? なんて。

愛がなんだ4

読んだ。

aiga

『愛がなんだ』

仕事中でも携帯で長話、食事に誘われればさっさと退社。すべてがマモちゃん最優先で、会社もクビになる寸前。だが、彼はテルコのことが好きじゃないのだ。テルコの片思いは更にエスカレートしていき…。直木賞作家が濃密な筆致で綴る、全力疾走片思い小説。



片思いをしたことのある人なら誰しもが経験あるはす。
期待して、かなわなくて、期待した自分がばっかみたいっていう自己嫌悪…。
私も、自分はバカダナアと思ったこと何度もありました…。
でも、最近ではやっぱ男子の中には女子の期待を裏切ってばかりの、ひどくだらしない(そしてひどくかっこいい)人がいるんだなあって思うようになりました。

だらしない男子ほどかっこよかったりするんですよね。これはずるい!
やっぱやさしい男子がいいなあ。
この小説の主人公が恋してる男子は、率直に最低だと思いましたw



ただ、やさしくてつまらない男子と、だらしなくておもしろい男子、どっちがいいかというととても迷う気が。
これは、逆に男性のみなさんにも問いたい。女子にもおなじことが言えるんじゃないでしょうか?



二巻買いました!

rinsi

「臨死!!江古田ちゃん2」


今日お酒を飲みにいった女友達にこの漫画の話をしたところ、私もめっちゃ笑った!との回答。
江古田ちゃんの流れは確実にきてますね。

そして、2巻の帯は叶恭子様。
以前何かで読みましたが、叶姉妹って相当サブカル好きで、ガロは創刊号からコンプリートしているとかなんとか。
素敵すぎる。



江古田ちゃんに観察されるはめになっても、私は猛禽ちゃんになりたいけどなあ…。
実に元気の出る漫画でした。

人生ベストテン4

お誕生日プレゼントに会社の先輩からいただきました!

人生
『人生ベストテン』


13歳のあの夏から、私に会いにきたひとは?
どこにでもいる男たちと女たちの<出会い>が生みだす、ちいさなドラマ。おかしくいとしい6つの短篇。
「床下の日常」 水漏れ工事に向かったマンションで、陰気な人妻から食卓に誘われたぼくは
「観光旅行」 恋人と訣別するためイタリア旅行中の私は、観光地で母子喧嘩に巻き込まれ
「飛行機と水族館」 アテネ帰りの飛行機で隣り合った泣き女が、なぜかぼくの心にひっかかり
「テラスでお茶を」 男とのねじくれた関係を刷新すべく、中古マンション購入を決意した私だが
「人生ベストテン」 40歳の誕生日を目前に、恋すらしていない人生に愕然とした私は
「貸し出しデート」 夫以外の男を知らない主婦の私が、若い男を借り出してデートに挑むが


表題の「人生ベストテン」が一番よかったです。
40歳目前にしても、東京で働く女性は本当に若いしお洒落だしパワフルです。
でも、そんな中で抱える不安とか丁寧に可笑しく書かれていたなあ。

角田さんの小説を読むと、どの主人公の心情も自分のものにしているっていうか、どうやってこんな複数の職業とかを知ることができるんだろうって思います。
もちろん勉強の賜物でしょうが。それもサラっと書いてしまうところが好き。

誕生日に本をもらうというのは、本当に素敵なものです。
高校の時お付き合いしていた先輩が、村上春樹訳の洋小説をくれて、『バースデイ・ストーリーズ』ってやつ。
しおり代わりに、ハーブティのティーパックがはさまってたんで、今でも本を開くと良いかおりがします。


やばいやばい。これなんてカジヒデキ?(笑)
そういうセンスの人好きです。



乙女なことを書いたら、乙女系ハウス(この名称嫌い!)を聴きましょう。ヘビロテ中です。

rina2
1st Collection Album 『LENA』

藤井リナちゃん、かわいい!

「この色使いの装丁なら間違いない」はずが…2

立て続けに、「う〜ん…。」という本を読みました。


『幸福な遊戯』
幸福な

角田光代のデビュー作。

ハルオと立人と私。恋人でもなく家族でもない三人が始めた共同生活。この生活の唯一の禁止事項は「同居人同士の不純異性行為」―本当の家族が壊れてしまった私にとって、ここでの生活は奇妙に温かくて幸せなものだった。いつまでも、この居心地いい空間に浸っていたかったのに…。


表題の『幸福な遊戯』なまずまず面白かったのですが、他の2篇がちょっとイマイチ…。
しかし、このデビュー作を読んで安心した。という気持ちもあります。
今まで彼女の作品どれを読んでも最高に面白かったので、(別に私は作家を目指してはいませんが)へこむんですよ。
「同じ人間なのに私のこの狭い視点は何かね!?」
と自分に投げかけてしまうんです。けれど、角田さんも色んな経験を経て自分の作風を築きあげてきたのだなあと思うとほっこりします。

Amazonの評価は、芳しくないですが、空気感はやっぱり最高。



『gift』

ギフト


妖精の足跡の話はすごく良かった。
ただ、短編なのにページをめくる指が進まなかった。
空想と現実のバランスが好みでないのかも。

ただ、嫌味じゃなく、“おしゃれなもの”に触れて生きてきたんだろうなあという作家のセンスのチョイスは好きです。
あと装丁、良い!

他作品もチェックしてみようと思います。
profile
東京で働く28歳。ライターをしています。

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