読んだ。

肝、焼ける (講談社文庫)
肝、焼ける (講談社文庫)
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歳下で遠距離恋愛中の彼氏に会うために、こっそり訪れた稚内。地元の人たちの不思議なパワーのおかげで、もやもやした気持ちが変化していく。「肝、焼ける」―激しいじれったさを表す方言が、真穂子を新たなステップに駆り立てた!?30代独身女性の「じれったい気持ち」を軽妙に、鮮烈に描く第72回小説現代新人賞受賞作を含む短編5作を収録。


肝を冷やす、肝が焼ける、うなぎの肝で酒を飲む。肝、肝、肝…。これだけ日常とかけ離れたような古い言葉なのに、日常的に使われるのってちょっと面白い。表題作、「肝、焼ける」は自分が自分で無くなる恋をしたことがある人なら、楽しめるかな。

でも、それよりもだ。最後の「一入」(“ひとしお”と読む)という短編が素晴らしすぎた。私はまだ20代の若造であるが、村上春樹の言葉を借りれば(「風の歌を聴け」参照)まだ十分に若く、昔ほどに若くは無い。

けれど、こちらのまとめ記事にあるように、結婚が遠い未来では無いわけです。と思いたいわけです。

その、近くも無く、遠くも無い感じ。仲が良くも悪くも無い友達、3人でランチをすれば盛り上がるが、2人で飲みに行くことも無い、そんな友達みたいな距離感の私にとっての“結婚”。その答えというか、考え方がこの短編に描かれていたように思う。

うーん。シンプルな言葉だけど驚いた。そして、はっとさせられた。

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読んだ。

渋谷の神様 (新潮文庫 あ 5-72)
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この街で僕たちは、目には見えないものだけを信じることができる。喧騒の中、今日もすれちがっていく。でも、「また頑張れる」ときっと思える、5つの奇跡的な瞬間たち。

日曜夕方のハチ公前、夜の円山町、昼下がりの公園通り。この街の喧騒の中、神様は別人の顔をしてやってくる。出会い系サイトで知り合ったサラリーマンと中学生、デートをすっぽかされた女子高生とスカウトマン、年下の彼と破局寸前のバツイチOL。彼らの人生がふと“つながる”瞬間とは――見えない何かを信じたくなる、心温まる群像小説。『ティッシュペーパー・ボーイ』改題。


1つ1つのプロットは良くて、でもつなげ方が少々ロマンチック過ぎるように感じた一冊。全ての話に絡んでくるので、これを言ったら元も子もないが、“ティッシュペーパーボーイ”という言葉もむずがゆい。

私は渋谷という街がとても好きなので、もう少し渋谷っぽさを出して欲しかったかな。渋谷=人が多い、だけで無い渋谷の色を出せたらもっとのめりこめた。そういう意味で「街」や「428」ってすごいと思います。

サラリーマンと中学生の話は、すっごいキュンとした。私のような、どこにでもいそうな女には特に、です。

SEGA THE BEST 街 ~運命の交差点~ 特別篇
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