立て続けに、「う〜ん…。」という本を読みました。


『幸福な遊戯』
幸福な

角田光代のデビュー作。

ハルオと立人と私。恋人でもなく家族でもない三人が始めた共同生活。この生活の唯一の禁止事項は「同居人同士の不純異性行為」―本当の家族が壊れてしまった私にとって、ここでの生活は奇妙に温かくて幸せなものだった。いつまでも、この居心地いい空間に浸っていたかったのに…。


表題の『幸福な遊戯』なまずまず面白かったのですが、他の2篇がちょっとイマイチ…。
しかし、このデビュー作を読んで安心した。という気持ちもあります。
今まで彼女の作品どれを読んでも最高に面白かったので、(別に私は作家を目指してはいませんが)へこむんですよ。
「同じ人間なのに私のこの狭い視点は何かね!?」
と自分に投げかけてしまうんです。けれど、角田さんも色んな経験を経て自分の作風を築きあげてきたのだなあと思うとほっこりします。

Amazonの評価は、芳しくないですが、空気感はやっぱり最高。



『gift』

ギフト


妖精の足跡の話はすごく良かった。
ただ、短編なのにページをめくる指が進まなかった。
空想と現実のバランスが好みでないのかも。

ただ、嫌味じゃなく、“おしゃれなもの”に触れて生きてきたんだろうなあという作家のセンスのチョイスは好きです。
あと装丁、良い!

他作品もチェックしてみようと思います。