推敲しない言葉

本・映画・音楽の、推敲しないそのままの記録。

映画

2013年私的ベストムービー

毎年なんやかんや記録している、今年の映画記録。
今年ほっとんどブログを書いてないので、個々の感想は無いのですが、個人的に好きだった映画を決めてみます。お仕事含め観たのはたぶん70〜80本。

2013年、私が一番好きだった映画はこれ。

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■1位:ゼロ・グラビティ
■2位:パシフィック・リム
■3位:地獄でなぜ悪い
■4位:シュガー・ラッシュ
■5位:モンスターズ・ユニバーシティ
■6位:凶悪
■7位:劇場版 魔法少女まどかマギカ[新編]叛逆の物語
■8位:マッキー
■9位:クロニクル
■10位:ウォール・フラワー


今年一番燃えたのは『ゼロ・グラビティ』。宇宙がね、嫌いなんですよ。壮大すぎて恐いじゃないですか。子供の頃とかね、ずっとブラックホールに飲み込まれるっていう妄想が止まらなくて夜寝る時に怯えてたり(ちなみに次点では落石注意の交通標識がすごく嫌い)。

そんな宇宙でひとりぼっちになるってんで、予告編観た時「うわ、ぜってー観ねーわコレ」って思ってた作品だったんですが、評判の高さ、監督の過去作品が好きだった、周囲からの猛プッシュをうけて観に行ったわけです。

宇宙、ヤバすぎ。

観てる間ずっと手汗びっしょり。どうやってこんな映像撮ったんだ? 色々な事を思いましたが、そんな事より何より、まっすぐ感動出来る作品でしたね。生涯ベストワン「Thank You.」でしたね。この映画に関わった全ての人にありがとう!

あとは今年は劇場で何度も観た作品が多かったです。『ゼロ・グラビティ』も『パシフィック・リム』も『地獄でなぜ悪い』も『シュガー・ラッシュ』も『まどかマギカ』も。私は気に入った作品は結構円盤買っちゃう派ですが、劇場で何度も観るっていうのは本当贅沢だなあ。

この10作品以外だと『きっと、うまくいく』『横道世之介』『ジャンゴ』が好きだった。東京国際映画祭で観た日本公開未定のキム・ギドグの新作『レッド・ファミリー』は、めっちゃくちゃ良かったのですが、未公開ということで外しました。公開されてたら5番目くらいに好き。

自分で言うのもなんですが、私って超ごく普通の感性を持った映画好きなんだなーと感じたランキング。ね、めっちゃ普通だろ?

ちなみにワースト1位は『劇場版ATARU』かな。来年はもっとたくさん映画観るぞー。

↓いろんな所で話題になってましたが『ゼロ・グラビティ』観た人むけの動画。う〜ん、このセンス。

言の葉の庭

試写会で鑑賞。

『言の葉の庭』
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「雲の向こう、約束の場所」「秒速5センチメートル」など、繊細なドラマと映像美で国内外から人気を集めるアニメーション作家・新海誠監督が、初めて現代の東京を舞台に描く恋の物語。靴職人を目指す高校生タカオは、雨が降ると学校をさぼり、公園の日本庭園で靴のスケッチを描いていた。そんなある日、タカオは謎めいた年上の女性ユキノと出会い、2人は雨の日だけの逢瀬を重ねて心を通わせていく。居場所を見失ってしまったというユキノのために、タカオはもっと歩きたくなるような靴を作ろうとするが……。キャラクターデザイン、美術、音楽など、メインスタッフには、これまでの新海作品とは異なる新たな顔ぶれがそろう。(eiga.comより引用)


2月以来更新していなかったブログを書きたくなる作品を観た。
というのは単なるかっこつけで、実際は日々のあれこれが忙しくブログを書いていなかっただけなのだけど、それでも猛烈に感想を書きたくなったというのは本当なのです。

新海誠監督の作品は、男性に高く評価される/刺さるものだと思っていて、男性がセンチメンタルな気持ちになったり、その切なさに凹んだり、聞いてもいないのに「俺と新海誠、そして俺」をペラペラと語りだす、そんな作品なんじゃないかと思う。

女の私からすると、もちろん映像は素晴らしくキレイだし、物語のモチーフも登場人物も魅力的だし、そして個人的には同郷という点も監督を応援する理由には十分なんだけど、それでも男性諸君の様に「くぅ〜」とうなるほどの体験はなかった。

でも、うなりましたね「言の葉の庭」には。

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靴職人を目指す15歳の少年と謎めいた年上の女性の逢瀬、というテーマだけで大好物なんだけれど、一番驚いたのは上映時間46分とは思えないほどの濃密な時間。2時間の映画を観たときのそれと同じ満足感がすごかった。

46分の中に一切無駄が無く、特に重要なシーンには尺を取り、その他の情報は一枚の絵で観客に分からせようとする工夫があって、ワンシーンで登場人物の置かれている状況や心情を読みとることが出来た。

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あと、靴・脚をテーマにしているので、脚に触れるシーンなどは本当に静かなエロティック。直接的なベッドシーンとかよりもずっとエロいです。入野自由くんと、花澤香菜ちゃんの好演もあって、最初から最後までとても素敵なストーリーでした。

ずっと感動はしてたけど、涙は出ないかなっていうときに、秦基博さんの主題歌が流れてきて(大江千里「Rain」のカヴァー)一気にやられました。

上映期間はうんと短いので、私Blu-ray購入しますので、観たい人はいってください。普段アニメ観ない人にこそオススメ。

つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語

『つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語』
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直木賞受賞作家・井上荒野の「つやのよる」(新潮社刊)を、「GO」「世界の中心で、愛をさけぶ」の行定勲監督が
映画化した恋愛群像劇。家族を捨て、艶(つや)という名の女性と駆け落ちをした男、松生は、艶がガンに侵されこん睡状態に陥ったことを現実として受け止められず、自らの愛を確かめるため艶がかつて関係をもった男たちに、艶の死期を知らせるという考えを思いつく。一方、すでに過去の存在だった艶の危篤を知らされた男たちと、その妻や恋人、子どもらは、それぞれの人生に突然割り込んできた艶という女の存在に困惑する。主演の阿部寛ほか、小泉今日子、野波麻帆、風吹ジュン、真木よう子、忽那汐里、大竹しのぶら豪華女優陣が集結。(eiga.comより引用)

すごく良かったです。お気に入りの作品。行定勲監督の作品は大好きな人も多いけれど、苦手な人も多い気がしている。それはハッキリとした賛否両論じゃなくて、なんとなく「行定勲監督ね、フーン」みたいな、なんとなく認めるとにわか臭(そもそも、映画の何がにわかなのかは分からないが)が漂うからだと思うんですよね。「恋愛映画のマエストロ? ご苦労なこった!」みたいな。

私は、監督の作品結構好きです。『世界の中心で愛を叫ぶ』も、例の助けてください、とか現代の演出とか、主題歌とのくどさ以外は好き映画だし。どれも映像がキレイで、シンプルに、観ていて気分が良いからだと思う。

で、つやのよるなんですが、観終わった後、すんごい良くて、でも「HAPPY!」って感じの作品でもないし、ずっと余韻をかみしめてた感じです。オムニバス作品で、138分というなかなかの長尺だけど、もっと観ていれたなって感じ。

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基本的に静かなムードの映画ではあるけれど、ところどころエグい演出も散りばめられていて、ギョっとするんだけど何か笑ってしまう。女優さんたちの熱演ぶりは本当すごいです。マジで全員良かったのですが、キョンキョン姐さんが特にすごかったかな。

なかなか口では全てが説明しづらく、何とオススメして良いか分からない映画なんだけど、とにかくあらすじみたり、予告みたり、何か少しでもささったらレディースデイでもサービスデイでも観て欲しいですね。そして語りましょう! つやのよるについて。いいえ、愛について語りましょう!

あ、女性陣のキャストはもちろん、男性陣も阿部寛、羽場裕一、岸谷五朗、渡辺いっけい、永山絢斗、奥田瑛二とえれーいい男ばかりなのがさすがだと思いました。渡辺いっけいがキュートすぎるので、いっけいファンのみんなは今すぐ劇場へGO。

ホビット、トワイライト・サーガ ブレイキング・ドーン Part2、LOOPER ルーパー、ストロベリーナイト

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2013年はコツコツ映画の感想を残していこうと思ったものの、すでに貯まっているので寸評を記録します。

『ホビット 思いがけない冒険』
映像に隙が全然ない。クオリティが高すぎてわけのわからないほど。ロードオブザリングを観てなくても分かるはず(はず)。ただ、いかんせん長い。これがまだあと2回続くということの方が思いがけない出来事だと思う。

『トワイライト・サーガ ブレイキング・ドーン Part2』
こちらもやっと完結した。長い。海外ドラマがシーズン6とか7とかあるのもそうだけど、アメリカ人は気が長いのかしら? トワイライトはもうちょっとギャグっぽくなっちゃっているけど、シリーズ一作目の『初恋』はなかなか面白いので、それだけ観れば良い気がしている。

『LOOPER ルーパー』
映像がかっこいい。全く似ていないジョゼフ・ゴードン=レヴィットとブルース・ウイリスが同一人物を演じているのだけど、それを似せている特殊メイクがすごい。日本人のアーティストの方がやっているので、そこに注目。

『ストロベリーナイト』
西島秀俊が格好良くて、竹内結子が美人。大沢たかおはやっぱり何を演じても違和感がある(個人的にね)。

2012年個人的ベストムービー!

誰も望んでいないのに、2012年ベストムービーを決めてみました。個人的です。主観です。
2012年に劇場公開された作品が対象です。

ですが、今年は観た映画の半分くらい、感想をブログに書けておらず、
大好き!作品に選んでおきながらエントリーは無い、みたいな感じなんですが。

実際、下半期からは試写会にもまた行く様になりましたが、上半期はあんまり映画観て無かったかも。
観賞数は45本〜50本くらいでしょうか。
観たのを忘れてるのもあり、やっぱり記録って大切だな〜。

2009年の私的ベストムービー
2010年の私的ベストムービー
2011年の私的ベストムービー

2012年、私が好きだった映画はこちら。

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■1位:桐島、部活やめるってよ

■2位:ドライヴ

■3位:悪の教典

■4位:007 スカイフォール

■5位:夢売るふたり

■6位:サニー 永遠の仲間たち

■7位:私が、生きる肌

■8位:マダガスカル3

■9位:最強のふたり

■10位:劇場版 魔法少女まどか☆マギカ(前編・後編)

1位の「桐島、部活やめるってよ」は、観終わった後に「今年はこれ以上の映画は無いだろうな〜。いや、ここ数年でも1番かもな」って思ってました。とても大好きな映画です。でも、これの何が面白いのって思う人も多いとは思う。高校時代をどれだけボンクラに過ごしたかが、この映画が刺さるか否かの違うなのかなぁ。

後は「悪の教典」も、個人的な好みの作品。微妙だった人多いと思うし、実際友人に「クソ映画だよねー!w」と言われた。確かにミステリーの傑作とかは全然思わない映画なんだけど、パワーがすごかった。要は三池監督の悪ふざけが肌に合うか合わないか、なのかと。私は大好きです!

洋画では個人的にヒットな映画が少なかったです。「ドライヴ」と「私が、生きる肌」は観た後にグッタリするんだけど、素晴らしい作品でした。「私が、生きる肌」はペドロ・アルモドバル監督ですが「オール・アバウト・マイ・マザー」から監督を知った私にとっては、これがアルモドバル監督ファンが言う“変態さ”なんだと思いましたよ。

大作系では「007 スカイフォール」。全然「007」ファンじゃないけど、すげー良かったなあ。007っていうファンが多い超ビッグシリーズに、アデルの楽曲、トムフォードのスーツ、ギーク青年など現代のエッセンスを取り入れて、私みたいな新規ファンもきっちり取り込んでいくという。今回は特にそうだけど、ダニエル・クレイブになってから負けの美学を感じるので、日本人好みなのでは? あとは「アベンジャーズ」も安定の面白さだったかな。「ダークナイト」はふつう。

個人的に一番しょんぼりだったのが「メリダとおそろしの森」。ちゃんと面白い作品ではあるんだけど、ピクサーファンとしては「違うの!ピクサーはもっと出来る子なの!!」と取り乱しそうに。ドリームワークスの「マダガスカル3」はエンタティメントとして最高でしたのでそこの対比もねえ。2011年の「カーズ2」もアレだったので、今年こそは期待してますよ! 「プリンセスと魔法のキス」「塔の上のラプンツェル」と傑作ぞろいのディズニークラシックの方もはやく観たいぞ。

まどかマギカは総集編では?って気持ちもあるのだけど、アニメ版のOPを途中ではさんで、大スクリーンで「コネクト」を流すあたりの心意気にしびれました。

ワースト映画は「ひみつのアッコちゃん」か「劇場版ホタルノヒカリ」かなあw 綾瀬はるかさんは可愛いし応援してるので、地雷女優にならないか心配です。

今年はたくさん映画観て、たくさんブログかくぞー。

ヘッドハント/さよなら「シアターN」

今日で閉館する映画館、シアターN渋谷で観てきました。
(観たのは今日じゃないけど)

ヘッドハント
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閉鎖されたオフィスに連行され、自由を奪われた6人の男女が体験する恐怖を描いたシチュエーションスリラー。連続殺人犯として投獄されていたトーマス・レッドマンが脱獄し、「レッド社」を設立。社長となったレッドマンは、会社のオフィスに6人の男女を閉じ込める。6人は、レッドマンに罪を着せた真犯人を見つけ出し、レッドマン自身の無実を証明するよう“業務”を言い渡される。5回ミスをすると“クビ(=死)”が待ちうける過酷な状況のなか、自由を奪われた6人は捜査を開始する。

ひとことで言うと「非常にシアターNっぽい作品!」という感じでした。シアターNは個人的に好みの映画ばかり上映してくれる大好きな映画館。ホラー、B級スリラー、グロテスクな作品が多く、水曜日は誰でも1,000円なので、レディースデイとあわせると週に2回も映画を1,000円で観られるという、お財布に優しくて心臓には優しくない、とても素敵な場所でした。悲しいけれど、今日で閉館です。今までありがとうございました!

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で、「ヘッドハント」。つまらくなくはないのですが、飛び切り面白いわけではなく、でもキラリと光る部分が多かったりで、もどかしい気持ちになる作品でした。

気絶して気が付いたら手を鎖につながれていて、知的狂犬に翻弄されるというスリラー。こうなると「SAW」を連想するのが自然な流れ。もちろん、ジグソーと違って身元がはっきりしていることや、人体損壊について装置があったりするわけではない部分など、異なるところもたくさんありますが、作品の雰囲気としては近いかな。

その「SAW」(1以外、特に3以降の展開があれだけグダグダだったにも関わらず)と比べると、拉致された男女6人のお互いの関係性がドライすぎるというか、人間の醜い部分みたいのが少なくてサラっとしすぎていた様に思う。身体の身動きがとれなくて、監禁されている場所も分からない、といったかなりの恐怖な状況において、1人の“大きなミス”が発覚した時、もっとその人を責めたり「俺はあいつとは違う、俺だけでも助けてくれ!」と命乞いをしたり、もっともっと取り乱すもんなんじゃないだろうか。「ヘッドハント」は全体的にすべてがドライだったので、もうちょっと人間の描写が深かったらよかったかな。

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そうしたら手にナイフをつけているレッドのキャラクターがさらに引き立って、恐ろしいものになっていたと思う。首切断とか、目つぶしとか、ゴアシーンのショッキングさはなかなかだったので。

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冒頭と最後の、“ポップさ”もなんとなく気分を萎えさせる演出で、逃げては捕まるっていうベタなホラー展開はやっぱりハラハラするもんだから、そこはきっちりやって欲しかったです。

でもなんだかんだいって、制作はオーストラリアとのことで、アメリカとか北欧とかと異なる雰囲気は嫌いじゃなかったです。好みか好みじゃないかでいったら好みです。こうした、製作費もかかってなくて、有名な人も出てないんだけど、どこか光る部分を感じる作品って観れる機会自体が貴重なので、シアターNイズムが少しでもどこかに継承されればいいなーって思います。

悪の教典

観た。

『悪の教典』
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目的のためならば殺人もいとわない教師の姿を描いた貴志祐介の問題作を、三池崇史監督が映画化。伊藤英明が主演し、自身初の悪役に挑んだ。生徒から慕われ、学校やPTAからの評価も高い高校教師・蓮実聖司は、教師の鑑ともいうべき表向きの顔とは別に、他人への共感能力をまったく持ち合わせていない、生まれながらのサイコパス(反社会性人格障害)という隠された顔があった。いじめ、モンスターペアレンツ、セクハラ、淫行など問題だらけの学校で、自らの目的を達するため、蓮実は躊躇なく殺人を繰り返していく。しかしある日、ほんのささいなミスを犯してしまった蓮実は、それを隠匿するためクラスの生徒全員を惨殺することを決める。(eiga.comより引用)

伊藤英明って絶対悪いヤツじゃないですか、リアルに。マジック・マッシュルームのことはまあ置いておいたとしても、たまに出るバラエティ番組での立ち振る舞いとかみるにぜんっぜん爽やかじゃないよ。ワイルドで粗暴な感じはプライベートで男友達多そうな感じがするから、もちろん悪いヤツっていうのは“性格悪い”とも違うニュアンスなんですけど。そんな伊藤英明に『海猿』で老若問わない女性たちがキャキャー目をハートにしてるのって「マジで!?」ってずっと思ってましたよ。


↑このCMとか、何か狂気にじみでてません? オンエア当時釘付けになる恐さだったよ。

だからこそ、この『悪の教典』に主演が決まった時は、飛び上がりました、キタ━(゚∀゚)━! って。で、実際やっぱり最高でした!!!! ちょっとオーバーかもしれないけど、『時計じかけのオレンジ』のアレックスなみに、「ここまでハマリ役だともう違う役できないんじゃ?」って感じ。伊藤ハスミンはお気に入りキャラの1人になりました。黒目がちっていうか、ほぼ黒目だから怖いんですね、きっと。伊藤英明様って。

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原作は未読なので、映画に関してだけ書きますが、この映画は人によって「グロいのがOK/NG」で評価が分かれるというよりは、「三池作品独特の感じがOK/NG」で評価が分かれる面の方が大きいと思う。私は三池作品ファンなのでかなり面白かったです。最高でした。メッセージ性とか倫理観とかは考えずに、エンタティメントとして楽しむのが一番なのでは。

もちろん何の罪の無い人々(しかも大半が高校生)が殺されていくのは気持ちの良いものではないし、不愉快です。でも『アウトレイジ』だって、何の罪の無……くもないけど、ガンガン人が殺される。けれどそれを「問題作だ!」って騒ぐ人っていませんよね。『ダークナイト』に感化されて劇場で銃乱射なんてことはあってはならないことだし、いくらエンタティメント作品でも、それにのめりこんでよからぬことを考えるヤツは出てくるんだけど、そのテの議論をこの映画に持ち込むのはナンセンスかなあ、と。楽しみましょうよ。楽しめなかったら、それでいいし。実際、途中退出していく人が何人かいたなあ。いいんですよ、それで。合わなかったら出ちゃえ! お金はちょっともったいないけど。

映画本編終わって「ハスミンKOEEEEE!」ってなってる時に、主題歌THE SECOND from EXILE「THINK 'BOUT IT!」が流れるのは、ガクっと脱力するはするんだけど、ここでちゃんと「これはエンタティメントですよ!」と区切れているので、逆に良かったと思います。

とにかくハスミンのキレキレっぷり、台詞まわしが最高で、同じく三池作品の『十三人の刺客』の稲垣ゴローちゃん演じる暴君・松平斉韶もそうなんだけど、そのキャラクターの“狂気”を表現するための小さな演出とか台詞まわしが最高だったなあ。「エクセレ〜ント!」もそうだし、「to die?」とか!

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『ヒミズ』カップルの二階堂ふみちゃんと染谷将太くんが出てるってあたりが、超俺得だったんだけど、『桐島、部活やめるってよ』でも良い雰囲気だった浅香航大さん(元ジャニーズJr.なんだ!)、ダルヴィッシュの弟KENTAさん、あんだけ主役・主役級やってるのに意外なモブキャラて登場した林遣都さんなど、キャスティングも素晴らしかったです。あと、吹越満さんと、現時点で日本No.1俳優の山田孝之さんね。山田さんが死ぬ直前の演出とか大好き。一番好きなシーンかも。

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高校生なのにアーチェリー部があったりと、大きめの私立高校なのかな?って感じもするんですけど、文化祭の感じは超D.I.Yだったり、吹越満さん演じる生物教師の気色悪い感じ、染谷くんをはじめとする“食えない生徒たち”の描写はかなりリアルで、あ〜学校ってこんな感じだったよなぁって思えるからこそ、殺戮シーンが怖いんですね。

たまたま、私がこの映画を映画館で観たとき、周りの観客の民度が非常に低く、特に後ろのカップルが上映はじまってもずーっと私語してたんだけど(と書くと怒ってるっぽいが、私はこういうの気にならない人です)、ハスミンがロープで廊下にのぼってくるシーンの時にカップルの女性が「……ヤバイ…くる!怖い!」って思わずつぶやいたのは、私も共感しまくりでした。手に汗にぎったよ。

何はともあれ、好き嫌いは分かれる作品だし、原作ファンからするときっと「う〜ん」な部分も多いんだと思うんだけど、個人的には最高でした! エクセレント!







ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q

観た。

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』
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社会現象を巻き起こした庵野秀明監督によるオリジナルアニメーション「新世紀エヴァンゲリオン」(1995〜96)を、新たに4部作で描きなおす「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズ第3作。ミニチュア特撮短編「巨神兵東京に現る 劇場版」が同時上映。

『破』を観た時24歳で「このままのペースでいったら、完結するとき下手したら30超えてるなあ」とぼんやりと思ってましたが、本当にそうなりそうですね。待望の続編、『Q』、早速観て来ました。

エヴァ好きだけど決してマニアではない私からすると、感想を箇条書きにすると、

・ポカーン。
・絵がガイナックス臭過ぎて可愛いけど好みじゃない。
・映像超キレイ。
・シンジのダメダメっぷりが復活する(序、破で結構いい感じだったから特にそう感じる)。
・カヲルくんラブ。そして、石田さんラブ。
・ピアノシーンは◎◎。
・マリちゃんの新キャラなのにピンポイントでしか出ないバランスは好き。
・宇多田はやっぱりいいなあ。
・カヲルくんラブ。
・希望は残っているよ、どんな時でもね。←マジで?

って感じでしょうか。

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女子待望のカヲルくん回。やっぱり彼は素敵だ。しかし彼が素敵であればあるほど辛いシーンに直面するときの、あの悲しさたるや。

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全体的に絵に違和感があった。キャラクターの絵が少しずつ変化していくことに全然抵抗はないのですが、好みの問題で、好みは旧劇場版のほうですね。いつも不憫な目にあってるアスカは今回元気いっぱいです。

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映像は超キレイでもちろん格好よかったのだけど、エヴァの動きで「うおおおおお!たぎってきたあ!」ってなることは無かったです。ザッザッザって猛ダッシュするところが少なかったからかな。

すごく気に入ったのはピアノの連弾シーン。私はピアノは一切弾けませんが、弾ける方によるとあの鍵盤の動きはちゃんと正確だそう。すごい、そういうところのこだわりが、大人を夢中にさせる理由の一つなのかもなあ。今のアニメってどれもクオリティ高いけど、きっと細かいディティールにこだわらなかった時代・作品もあるんでしょう。

同時上映の「巨神兵東京に現る」は迫力満点でかなりよかったです。個人的にはこれだけでも劇場に行った価値あり。

しかし、本当にポカーンなストーリーだったんだけど、そのことによってエヴァマニア達の議論は活発となり、続編の公開までにいくらでも語れるんじゃないでしょうか。「ただのエンターテイメント」ではおわらんよ。って感じの姿勢は、さすがだなあと思いました。そんなこと思ってなくて「作りたいものを作った」だけなのかもしれないけどね。



ピクサー本館ビルの名前を「スティーブ・ジョブズ」に

アニメーション会社ピクサーが、本館ビルの名称を「スティーブ・ジョブズ」と名付けたそうです。

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http://pixartimes.com/2012/11/06/pixar-names-building-after-steve-jobs/

こちらのサイトに詳しく日本語で載っています。

故人をしのんでピクサーが本館ビルを「スティーブ・ジョブズ」と名付けました - apps!

やっぱりピクサーがやることは素敵だ。ピクサーではないですが、ディズニーの逸話で好きなのは、映画「プリンセスと魔法のキス」の監督に起用された、ジョン・マスカー(「リトル・マーメイド」「アラジン」プロデューサー)、ロン・クレメンツ(「リトル・マーメイド」ディレクター、「アラジン」プロデューサー)の話。

「プリンセスと魔法のキス」は、ディズニーの手描きアニメーション復活の為に、製作総指揮のジョン・ラセターが既にディズニーを退社していたジョン・マスカーとロン・クレメンツを呼び戻して作った記念すべき作品。

退社後、会社は2人のデスクを捨てる様に指示したのに、一部の社員が内緒で保管し続け、2人は再びそのデスクを使ったそうです。

「プリンセスと魔法のキス」は、本国でも日本でもあまりヒットしなかった作品ですが、ストーリーもキャラクターも全部素晴らしいので観てない方にはぜひ観て欲しいです。

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HICK ルリ13歳の旅

試写会で鑑賞。

「HICK ルリ13歳の旅」
original
「キック・アス」「ヒューゴの不思議な発明」のクロエ・モレッツが初の単独主演を務めた青春ロードムービー。アメリカ中西部の荒廃した農村に住む13歳の少女ルリは、トラブルを抱えた両親に相手にしてもらえず、友だちもいない孤独な日々を送っていた。そしてある日、両親が何も言わずに蒸発してしまう。ひとり取り残されたルリは、誕生日にもらった拳銃を手にあこがれのラスベガスを目指して旅に出る。原作はアメリカの女性作家アンドレア・ポーテスのベストセラー小説。共演にブレイク・ライブリー、ジュリエット・ルイス、エディ・レッドメイン、アレック・ボールドウィンら。(eiga.comより)

「HICK」とは「うぶな、かも」という意味の言葉だそうです。変わり者で孤独な少女がバッグ一つでラスベガスを目指すという一見爽やかそうなお話。でも、ふた開けてみたら結構怖い映画でした。ルリの場合はそこはラスベガスだったけど、それが東京に変わっても有り得る、何なら地元で一番栄えてる街、でもいい。ローティン女子の危なっかしさは世界共通です。

ヒットガールからかなり大人になって、キレイになったクロエちゃんですが、「モールス」の美少女! って感じと違って、本作ではかなりお肉がムチムチで肉感的なのです。そんなボディでへそ出しなどかなり露出の多い服を着て、ヒッチハイクで男性の車に乗っちゃうんですから、お母さんハラハラです。

で、ルリがヒッチハイクで知り合う男エディを演じたエディ・レッドメインの怪演がハンパないです。超怖いです。ここ最近の映画では一番怯えました。優しい瞳の裏に浮かぶ狂気がすごい。本当に次に彼が何してくるか分からなくてドキドキしました。12/21公開の「レ・ミゼラブル」にも出てるのでチェックします。

ビッチっぽいんだけどどこか寂しげな美女を演じたブレイク・ライブリーも良かった。肌質とか。あーヘビースモーカーなんだなって想像させる感じの(役ね)くたびれた感じとか最高。

しかしこの映画、テイストとか雰囲気とかはかなり爽やかでポップなんだけど、観終わった後、複雑な気持ちに。「テルマ&ルイーズ」的な感じを想像してると驚くかも。麦茶だと思って飲んだらめんつゆだったくらいの感じ。カルト作です。

profile
東京で働く28歳。ライターをしています。

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