推敲しない言葉

本・映画・音楽の、推敲しないそのままの記録。

江利子と絶対4

読んだ。

えり
『江利子と絶対』


引き篭もりの少女・江利子と、“絶対”と名付けられた犬のコンビが繰り広げるぬるい日常を姉の視線から描く表題作『江利子と絶対』。頭髪に問題を抱えた中年男・多田と、その隣人の帰宅を生垣に潜んで待つ女・アキ子。ふたりの悲惨な愛の姿を過剰なまでのスケールで描き出した『生垣の女』。問題児でいじめっ子の波多野君と、その手下の僕と吉見君。3人の小学生が迷い込んだ、窓のない屋敷は…。手に汗握る殺人鬼との攻防を描く、ホラー傑作『暗狩』の3編を収録。



本谷作品は、3作目です。
「腑抜けども〜」よりも断然こちらをおすすめします。
※「腑抜けども〜」ももちろん良いですが。



ひきこもりの少女のわけわかんなくなっちゃう感じがすごいです。
私はひきこもったことがないので本質は分かりませんが、周囲のひきこもり率ってなかなか高い。
「親族に1人いて…。」とこぼす人によく出会います。イコール、それだけ世にあふれているということですよね。

ひきこもりたくてひきこもってるんじゃない、ver.のひきこもりです。


話の終わらせ方が巧い方って、絶対的に尊敬します。
次は『ぜつぼう』を読みたいな。

いろいろ思い出したり思ったり

日テレの中国のパラリンピック事情(かなり熱心に行い、アテネ大会ではメダル獲得数一位だそう)を見ていて、思い出したことがあった。


ランディ
『神様はいますか?』

この本の中に、筆者が身体障害者の方の家に行って、お風呂に入れてあげたりするボランティアをしていた話がある。
その時に、身体障害者の方にどうやって接していいかわからず、異常に優しくしてしまったのだけど、その人は「大丈夫。私はちゃんとした大人です。」と答えた。
また、その人に「自分がおごるからお寿司を食べよう」と誘われた時も、
(障害者の方にごちそうになっていいものか…)と悩んでしまったというエピソードがある。
ランディさんは自分が知らず知らずのうちに彼女を見下していたこと、別世界の人間だと思っていたことを恥じ、「痛みは共有できないから、喜びや快感を共有しようと思った。」ということを述べていた。

確かに、障害者の人の痛みとか気持ちはわからないけど、あったかいお風呂に入ることとか、その後に冷えたビールを飲むこととか、日向ぼっこすることとか、おいしいお菓子を食べることとかは、喜びを共有できる。




あと、ちょっと話はずれますが、中国とか韓国とかの反日運動とかの様子をYouTubeとかで見ててめちゃへこみます。
あんまり怒りはなくて、悲しくなる。
でも、私は実際に中国人の知人も韓国人の知人もいたから、全員が日本嫌いなわけじゃない。って思えます。
で、中国の人の思いも、韓国の人の思いもしっくりこないとこはあるけど(もちろん高校の日本史レベルの知識はありますが)。
中国人(四川)のコに「日本の麻婆豆腐はぜんぜん辛くないからだめ!」とdisられたり、韓国のコに「日本人の男の子は自然に女の子をエスコートしないからだめだね」と言われたりした瞬間、そこは人種をこえてただのガールズトークになる。

逆にいうと、そのコたちが故郷で日本の悪口を聞いたとき、
「日本人が全員悪いんじゃないよ」って私と仲良くなったことにより話してくれるかもしれない。



まとまらないけど、悲しいこととか怒りとかより、楽しいこと、うれしいことは、簡単に共有できるって本当すばらしいことだと思う。


ゴシック&ロリータ

横浜でこれを見ました。

『ゴス展』
goth

ゴス/ゴシックとはなにか
音楽やファッション、映画、小説など、現在、様々なカルチャー・シーンでゴス/ゴシックと形容される現象がある。本来は中世ヨーロッパの芸術様式を指す言葉でありながら、今やスタイルを超えて、ある種の生き方を示す用語としても機能している。



気になる映像作家、束芋の作品はいまいちピンとこなくてちょっと残念。
私は美術のこととか知識がまったくないので、見ててわーーーってなるのが好き。当たり前かもしれないけど、ネーミングだけで間違いなく好きっていうのは美術においてありえないかも。

初めて知りましたが、ピュ〜ぴるという方が良かった。
チェックチェック。




ゴスといえば、

『GOTH』
otu

なんか、いままで読書がしなかった人に、本を読むきっかけを与えた作家って、石田衣良と乙一がダントツな気が。
少なくとも、私の周りには多いです。

面白かったけどはまる予感は無さそう。





そういえば、
この前嶽本野ばら先生を代々木で見かけた気がするんだけど
やっぱ気のせいなのかな……。

二の腕界の女王、フカキョン。演技うまいって主張したい。
いや、本当レオ様と一緒でもっと評価されるべきです。

『下妻物語』

下妻

好きなものは、ファンでいるのが一番の贅沢。
そのとおりだけど、私は手に入れたくて仕方がないよ。

久々の投稿はとりあえずメモから。4

読んだ。

『頭の中がカユいんだ』
らも


かなり良かったです。
らもさんの本は、中学生の頃日記を読んで、おびえて以来避けていたが、22歳の私にはすっきり読めました。
ただ、内容はすっきりじゃないです。
心底、見習えない主人公だと思います。

けれど、かっこつき“コピーライター”に反吐が出る気持ちとか好きです。共感できるかというとわかりませんが、好き。


らもさんがお亡くなりになって、3年半ほどになるわけですが、
当時はてっきり、オーバードーズか何かで亡くなったのだと勘違いしてました…。

深夜、飲食店を出る際に階段から転落して全身を強打、転落時に頭部も強打しており、脳挫傷による外傷性脳内血腫のため、神戸市内の病院に入院、脳への重篤なダメージにより昏睡状態が続くが夫人の意思で延命措置を中断、同月26日午前8時16分に死去。享年52歳。 故人の生前の希望で葬式は執り行わず、遺骨は夫人の手で散骨される。



52歳か。若いなあ。
そして、素敵な奥さんもらってるじゃないですか。

続けてらも作品を読んでみようと思います。
勝手ながら、8年年近い時を経て、仲直りしたような感覚です。

「この色使いの装丁なら間違いない」はずが…2

立て続けに、「う〜ん…。」という本を読みました。


『幸福な遊戯』
幸福な

角田光代のデビュー作。

ハルオと立人と私。恋人でもなく家族でもない三人が始めた共同生活。この生活の唯一の禁止事項は「同居人同士の不純異性行為」―本当の家族が壊れてしまった私にとって、ここでの生活は奇妙に温かくて幸せなものだった。いつまでも、この居心地いい空間に浸っていたかったのに…。


表題の『幸福な遊戯』なまずまず面白かったのですが、他の2篇がちょっとイマイチ…。
しかし、このデビュー作を読んで安心した。という気持ちもあります。
今まで彼女の作品どれを読んでも最高に面白かったので、(別に私は作家を目指してはいませんが)へこむんですよ。
「同じ人間なのに私のこの狭い視点は何かね!?」
と自分に投げかけてしまうんです。けれど、角田さんも色んな経験を経て自分の作風を築きあげてきたのだなあと思うとほっこりします。

Amazonの評価は、芳しくないですが、空気感はやっぱり最高。



『gift』

ギフト


妖精の足跡の話はすごく良かった。
ただ、短編なのにページをめくる指が進まなかった。
空想と現実のバランスが好みでないのかも。

ただ、嫌味じゃなく、“おしゃれなもの”に触れて生きてきたんだろうなあという作家のセンスのチョイスは好きです。
あと装丁、良い!

他作品もチェックしてみようと思います。

悪夢のエレベーター3

読んだ。


『悪夢のエレベーター』

悪夢の


「突然、エレベーターが止まったんです」 メガネの男が、まるで他人事のように言った。ある日最悪の状況で、最悪の人たちと一緒にエレベーターに閉じ込められたら? まだまだ悪夢は終わらない! 本とブログのパラレル小説。


映画『キサラギ』を観ているようで面白かった。
裏切られ、裏切られ…。
恐いお話ですが、笑えます。


エレベーターに閉じ込められるなんて絶対いやだね。

ランドマーク4

読んだ。

『ランドマーク』
ランドマーク


重い小説(読み心地は軽め)を読んだ後だったので、軽い本を読もうと買ってみたのですが、そんなに軽くなかったです。

関東平野のど真ん中、開発途上の大宮の地にそびえ立つ、地上35階建ての巨大スパイラルビル。設計士・犬飼と鉄筋工・隼人の運命が交差するその建設現場で、積み重ねられた不安定なねじれがやがて臨界点を超えるとき―。鮮烈なイメージと比類ない構想、圧倒的な筆力で“現代”のクライシスを描く芥川賞・山本賞作家の傑作長篇小説。



「空中庭園」を読んだ時にも思ったのですが、“大宮”とか“多摩センター”とか作られた都会ってどこか不気味。
ビルや街がすっごいキレイなんだけど、誰も心から街を愛していない感じがする。

私は、幼稚園から中学まで埼玉に住んでいました。よく感じたのは、埼玉の人って「埼玉」に感情無い人多いですよね。
※私は、埼玉ダイスキなんですけど。
ニンジン美味しいし。千葉・神奈川より埼玉がスキ。





この本に出てくる、20歳の大学生の女の子がとても格好良い。
私が20歳の時、年上の(しかも自分が好きな分野で活躍している)男の人にこんなに独立した態度はとれなかったな。
まあ、今もとれないで苦しいんですが…。









#今日から作家名をタグにつけてみます。
ダントツで「吉田修一」、「奥田英朗」が多いのは目に見えているのだけど。新規開拓、新規開拓。


邪魔5

この3日間。
私はこの本を読む為に、この本の為に生きていたのかも。
電車の中で本を開けば夢中になり、わざと乗り過ごそうと思ったほどだ。


邪魔1邪魔2

『邪魔』上・下


奥田英朗の本はほぼ読んでいて、『イン・ザ・プール』のような可笑しい小説も『東京物語』のような青春小説も、『ガール』も、(この人男なのになんでこんなに女心わかるんだろう……。)と不審がってしまうくらい、ディティールが常に細かくて登場人物も生き生きしていて、必ず一気読みをしていた。


及川恭子、34歳。サラリーマンの夫、子供二人と東京郊外の建売り住宅に住む。スーパーのパート歴一年。平凡だが幸福な生活が、夫の勤務先の放火事件を機に足元から揺らぎ始める。恭子の心に夫への疑惑が兆し、不信は波紋のように広がる。日常に潜む悪夢、やりきれない思いを疾走するドラマに織りこんだ傑作。



そんな大好きな奥田作品の中でも一番のめりこみました。
感想はヒトコト、恐かったです。


登場人物に感情移入しすぎて、
しばらくは心がざわざわ騒ぎそう。

この結末は悲しいけど、リアルすぎる。
私もこんな風に堕ちていく可能性が十分あるから、ただの小説の中の話だけとは思えない。




…………
今日はとびきり明るく、軽い本を読もうと思います。

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