「闇金ウシジマくん」
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闇金融の世界をリアルに描いた真鍋昌平の同名人気漫画を、山田孝之主演で実写化したドラマの劇場版。10日で5割という違法な金利で金を貸し付ける闇金業者・丑嶋馨が、弱肉強食の社会の底辺で力強く生き抜く姿を描く。借金の回収のためにセレブたちのホームパーティに訪れた丑嶋は、イベント系サークル代表のジュンと出会う。数日後、丑嶋の経営する「カウカウ・ファイナンス」に現れたジュンは、イベントの資金調達のための借金を懇願するが……。(eiga.comより引用)
試写会で鑑賞。「闇金ウシジマくん」に関しては、原作ファン。たぶん今新刊をチェックし続けてる漫画って3作品くらいしかないんですが、中でも一番楽しみにしてるのはウシジマくん。鬱漫画でもあると思うし、私にとっては結構元気出る話もあったりして( ただ「若い女くん」と「楽園くん」はアカン……)、本当に面白い漫画だなーって思ってます。

で、ドラマ版は3話くらいまで観たけど私的にすっごいダメで、特に片瀬那奈さん演じる元AV女優の役が蛇足としか思えなくて観るのやめちゃってたんですね。でも、最近再放送やってて観たらそんな悪くなかったな、なんでだろう。

さて、この映画版「闇金ウシジマくん」は、テレビドラマ、地上波では映せなかった、出来なかったであろうシーンが結構あってなかなか見応えのある映画だった。もちろん漫画の緊迫感ハラハラ感は薄まってしまっているんですが……。

まず、この映画は 「ギャル汚くん」編、「出会いカフェくん」編の話をベースに、「テレクラくん」編の話がちょっと入っているんだけど、ここのMIX加減が丁度良かった。こういう漫画だと、オムニバスにして少しずつシンクロさせていくかって選択肢もあると思うのだけど、このバランスが丁度よく感じました。

プー太郎でふらふらしている未來にとっては、華やかな世界にいるジュンがまぶしく映るだろうし、一方でサークル運営で色々な爆弾を抱えるジュンにとっては、出会いカフェには出入りしているものの普通の暮らしをしている未來をうらやましく感じると思う。未來は未來で友達には「可愛いからいいよね〜」なんて言われてるけど、母親のパチンコ狂いと閉塞感のある毎日。

この、一方で輝いて見えるものも、一方では暗い影があり、それはどの関係性でも言えることだっていうことが、サークルや出会いカフェ、売春などの問題を通して顕著に感じられるのが面白かったです。

漫画の「ギャル汚くん」編はスーパーフリー事件を彷彿とさせるような、イベサーなんだけど、映画では2012年ということもあって、お兄系みたいにアレンジ。 林遣都くんはやっぱキレイすぎるかなーという感じはどうしてもしちゃうんだけど、でもギョギョってしてしまうほどの違和感は無かったかな。

「出会いカフェ」編は、90年代か!、もしくは君塚良一か!とつっこみを入れたくなってしまう様な安っぽい演出はあったにせよ、未來が大島優子さんというのは合ってたと思う。ごく普通っぽい感じ、北関東っぽさっていうか、そういう感じが。

イベサーの舞台での演出、“80kidzで踊るお兄系”など悪い意味で鳥肌が立つシーンも多く、ラストのカメオ出演など全く無意味な安っぽさなどつっこみどころはたくさんあるのですが、期待していなかったというのもあって、私は結構楽しめました。

結局漫画もそうなんだけど、真面目に生きてる人ってなんだかんだ救われてるんだよね。痛い目あってもかなり遠回りになったとしても。漫画版でも、自分がタコ部屋に飛ばされても最後に失っちゃいけないものを守ったりするケースもあったりして、恐いことは恐いんだけど……。真面目に生きている人は報われる、そんなごくありふれた教訓を闇金という舞台を通してエンタティメント性を持たせていく、やっぱりこの漫画最高に面白いわ! と結局漫画を絶賛して、終わります。