「メリダとおそろしの森」

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ピクサー・アニメーション・スタジオ13本目の長編作。スコットランドを舞台に、自由を愛する王女メリダが、精霊に守られた神秘の森の奥で待ち受ける運命と対峙する姿を描くファンタジーアドベンチャー。王家の伝統に嫌気がさしていた王女メリダは、ある日、不思議な鬼火に導かれて森の奥深くに住む魔女に出会う。メリダは魔女に「魔法で自分の運命を変えてほしい」と頼むが、古来より人間が森の魔法を使うことはタブーとされていた。魔女はメリダの願いを聞き入れ呪文を唱えるが、それと引き換えに平和だった王国に恐ろしい呪いがかけられてしまう。ピクサー史上初となる人間の女性を主人公にした作品。(eiga.comより引用)

大大大好き、最高リスペクトなピクサー最新作。前評判はイマイチだということで、心配していたのですが私は楽しめました。ただ、「ダークナイト ライジング」がビギンズとダークナイトと比べちゃうと普通って感じるのと同じ様に、「メリダ」も他のピクサー作品と比べると小粒に仕上がってしまった印象です。

「メリダ」に物足りなさを感じる大きな原因は、昨年公開された「塔の上のラプンツェル」の存在があると思う。娘が母親の手を離れて自由になる、っていうところが似てるんですよね。その中で、ラプンツェルが完璧な仕上がりをしていたので、どうもこちらがイマイチに感じちゃうというか。

と、ラプンツェルを観ている前提での感想を書いていますが、例えラプンツェルを観ていなかったとしても、「面白いんだけど何か物足りない」と感じる人が多いのだと思う。それは、前半のみずみずしさが中盤から後半に失われていくことと、森がそんなに“恐ろしくない”こと、「ああ、この人がこうだったのか!」とラストで分かる驚きの演出が少ないところ、にあるのかなーと。

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懸念していた「メリダが可愛くない問題」は映画がはじまってしまえば全然気にならず。さすがディズニー。森の描写も生き生きとしていてとても綺麗でした。

お父さん、三つ子の弟たちの元気いっぱいで騒がしい描写は若干くどかったかな。可愛いんだけど、そこにたくさん時間を割くのなら、もう少し他に時間を使っても良かったのかも? また、ディズニー映画の魅力といえば「音楽・印象的なアイテム・動物の相棒」ですが、音楽と弓矢は良かったとしても、動物の相棒さんが今回はいなくて、メリダが乗っている馬は頑張ってたんだけど、ここぞという見せ場や、メリダとの心の通い方などが薄かった為、そこは残念に思っています。

動物の相棒、や印象的なキャラクターがいなかったことについては、ママが呪いでクマになってしまうから、そこの動物かぶりをクリアしたかったからかもしれないのだけど、例えば、ママが本当のクマの様になってきてしまって、ママ自身もそれに驚いて悲しむ、といったシーンの時に、人間より動物に近づいてきている為、メリダよりも馬の言葉が分かるようになってしまった! みたいな遊びも入れられたんじゃないかと。勝手に思ってます。

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この、ママがどんどんクマっぽくなってしまうというシーンはすごく面白かったので、ここをもっと活かして欲しかった。愛しい娘を一瞬忘れて吠えちゃう、という描写は、ゾンビ映画の様な魅力があった。自分は自分なのに、でも意識がどんどん侵食されていってしまう恐怖と悲しさ……みたいなとこですね。

キャラクター達は可愛いし、映像も綺麗だし、もちろんアニメーション映画としてレベルは高いのだけど、アッサリしすぎて物足りなかった「メリダとおそろしの森」。同時上映の短編「にせものバズがやってきた」も、すんごく可愛いのにどこか物足りなかったんだよなー。あ、吹き替えで観ましたが、大島さんのメリダは合ってましたよ。