「ガール」(2012年)
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奥田英朗の人気小説を、香里奈、麻生久美子、吉瀬美智子、板谷由夏の主演で映画化。大手広告代理店勤務の滝川由紀子(香里奈)、不動産会社勤務の武田聖子(麻生)、老舗文具メーカー勤務の小坂容子(吉瀬)、自動車メーカー勤務の平井孝子(板谷)という職業も取り巻く環境も異なる4人の女性が、それぞれの悩みを抱えながらも懸命に自分と向き合い、女性としての人生を謳歌しようとする姿を描く。メガホンをとるのは、「白夜行」「神様のカルテ」の俊英・深川栄洋。(eiga.comより引用)
仕事の関係で、2度試写会で観させてもらいました。1回目はプレス向け、2回目は女性限定試写会に入らせてもらったので、2回目の方が観客の皆の反応が分かって面白かったです。

私、奥田英朗のファンでして、「邪魔」とかミステリー路線はもちろん、この「ガール」もかなり好きな小説です。読み終わった後に「奥田さんがほぼ取材無しでこれを書き上げた」という記事をどこかで読んで、驚いた記憶が。「女子が共感!」みたいな言葉って、本当イラっとする人多いと思うけど、これに関しては「女子が共感!」としか言えない内容で。楽しい所も、痛い所もズバリつかれている素敵な本です。

ガール (講談社文庫)
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で、これが映画化するって決まった時、もちろん「う〜ん」とも思ったけど、実写化むきの作品であるのかもな、と思ったりも。現代小説だし。元々は、それぞれ登場人物、環境が違う短編オムニバスを、映画では「お友達同士」ということで関連を持たせてあって、映画を観た率直な感想としては、面白いと思いました。

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大スクリーンで観ると、何か“疲れてる”香里奈ちゃん。29歳焦ってるOLの役作りなのか、本当に疲れてるのかは不明(働きすぎか?)。原作の中では表題作「ガール」に出てくる登場人物を演じていました。

ちょっと映画の中の「ガール」のお話はコミカル過ぎたかなぁ。忘れていた部分もあったので、映画を観た後に本を読み直したんだけど、由紀子は映画のキャラクターほど「お姫様信仰」じゃないので。女性ならきっと、人によって差はもちろんあれ、洋服や化粧品や靴や美味しい物に心惹かれるんだと思うんだけど、「私は一生女の子でいたいんだモン!」って彼氏に怒鳴ってまで主張する子って、そんなにいない気もw

何でも「原作が、原作が」というのは映画を楽しむ上でのマナー違反だと思いますが、原作の中の由紀子の「若い時にそこそこイケてた自分が加齢と共に焦る」というリアルさ、それを茶化さないで演出して欲しかったかな。

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この映画を観た最大の収穫と言えば「初めて上地雄輔を一瞬でも良いと思えたこと」でしょうか。癒し系ダンナ。ある意味最も女のワガママさが具現化されたキャラクターだったと思う。麻生さん演じる聖子が悪いってワケじゃなくて。

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板谷さんは、本当にスタイル抜群でパンツスーツが似合ってて、美しくて終始うっとりしました。板谷さん演じる孝子のシングルマザー描写は泣いちゃうよな〜。

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どんなにガサツな負け犬OLを演じても吉瀬さんは美人だった。当たり前だけど。この容子のパートは、原作と比べて一番ダメだなって思った所かも。映画で観てる時は、ちょっと痛いなくらいにしか思わなかったのだけど、読み返したら、小説のラストの方が断然良くてびびった。

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そして、「ガール」の影の主人公と言えば、壇れいさん演じる“お光”。「年齢も考えずにハデハデファッション、やや痛いんだけど仕事は敏腕」というキャラクター、壇さんがやるって知った時は「上品すぎ?」って思ったけど、これはこれで良かった! 一番印象に残るキャラクター。

でも、「私だって痛いって分かってるのよ。でも女に生まれたからには女を楽しみたいじゃない」(うろ覚え)的なセリフを直接言わせたのはちょっと蛇足かな、と感じた。そこは言わせないで、「お光ってああみえて、本当は色々考えているのかも……?」と由紀子に想像させたほうが上品なのではないかなぁ。

と、ダラダラ書いてきましたが、一番思ったのは「食事する店が変」ってところ。向井理おすすめの定食屋は全然良いんだけど、女子会、しかも誕生日を祝うのに、ダーツバー的な場所に行くだろうか。あの店完全に2件目仕様的な所だったよね。ヨガ、パン作りなどミーハー趣味を楽しむ女性4人があの店をピックアップするとは到底思えない。

そんでもって、接待の店は無駄な豪華仕様。女3人で中華食べてる時に、店員さんにうちわで扇いでもらう描写って必要? 無駄な演出が映画からリアリティをごっそり持っていって、一番興ざめした瞬間でした。邦画は、飲食店のリアリティ無さ過ぎるところ多いからガッカリなんだぜ!

何気に一番良かったのは、西野カナの主題歌かなぁ。その名も「私たち」。



ここ、“オシャレ風”に逃げずに直球でいったのは好感がもてます! あ、あと要潤最高。