昨年試写で観ました。感想遅れ。

「ヒミズ」
original
ごく普通に生きることを願っていた祐一と、愛する人と守り守られ生きていくことを夢見る景子。ともに15歳の2人の日常が、ある事件をきっかけに絶望と狂気に満ちたものへと変わっていく様子を描く。主演は「パンドラの匣」の染谷将太と、「劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ」の二階堂ふみ。2011年・第64回ベネチア国際映画祭では、染谷と二階堂がそろってマルチェロ・マストロヤンニ賞(新人俳優賞)を受賞した。
私、この原作大好きなんです。小学校5、6年生で“稲中”ブームがおこり、そのしょうもなさに笑わせてもらった身としては、「ヒミズ」の衝撃たるや。「笑いの時代は終わりました…これより、不道徳の時間を始めます。」ですよ。ビックリ。

映画「ヒミズ」は、映画としては面白かったのですが、「ヒミズ」では無かったかな。それでは、感想を『MI』に引き続き、箇条書き形式で……。

・染谷将太&二階堂ふみは本当素晴らしい! 特に染谷さんの気だるさすごく良かった。あの雰囲気で19歳? すごいなー。ちなみに、彼の主演作「パンドラの匣」もなかなか面白かった。

・住田の友人を同級生にしないで、ホームレス達にしたのは面白い改変だと思う。私は好きです。渡辺哲さんの子犬の様演技すごかったです。「住田さーん、住田さーん!」ってなついてくる所の、明るいシーンのはずなのに感じる空恐ろしさは、なんというか園監督!って感じでした。

・いくらなんでも父親が悪すぎる。光石さんの演技が素晴らしいってのもあるのですが、あんなに悪かったらさすがに誰でも殺しちゃうかもよ?って思いました。そしてあそこまで悪かったら逆に住田の原動力になるのでは? 原作のどうしようもない絶望感がそれによってやや薄れている印象でした。

・住田がずっとテンション低いのがやや気になる。テンション部門は茶沢さんにまかせて、きっちりそこは分けていたのかもしれないのだけど、もっと普通の高校生らしい楽し気なシーンがあるからこそ、絶望がもっと際立ってくるのではないかと。スイカの塩みたいな。だって映画の住田格好良すぎるんだもの。

・原作の好きなシーンは、住田が茶沢さんに「……何か食べさせて」ってヘターって座っちゃう所。

・映画とおしての感想は、どんな子供っぽい女の子にも母性があり、どんな大人びた男の子にも子供っぽさがある。ってことかな。

・窪塚さんは最高! 原・発・反・対ッ!

・震災ネタを盛り込んだことで賛否両論巻き起こっているそうですが、私は特にそこについては感じず……。ただ、ということは特に必要なかったのかも。

・ラスト、私は好きですよ。いいじゃないですか、こういうの。