観た。

「モールス」
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スウェーデン製の傑作ホラー「ぼくのエリ 200歳の少女」を、「クローバーフィールド HAKAISHA」のマット・リーブス監督がリメイク。学校でいじめられている孤独な少年オーウェンは、近所に越してきたばかりの少女アビーと出会う。お互いに孤独な2人はやがて心を通わすようになるが、アビーにはある秘密があった。出演は「キック・アス」のクロエ・モレッツ、「ザ・ロード」のコディ・スミット=マクフィー、リチャード・ジェンキンス。

「ぼくのエリ 200歳の少女」は、過去の私のブログ記事探ってみても無かったのですが、すごく好きな映画なんです。題材ももちろん、北欧というロケーションと、十代の男女のその時、その一瞬にしかない美しさが素晴らしい作品だと思います。

だから、この映画のハリウッドリメイクって、「インファナルアフェア」のリメイクくらい、「それ、アメリカでやったら意味ないやーん!」と、エセ関西弁(世界一鬱陶しい現象)が飛び出してしまうくらい不安だったんです。

オリジナルの「ぼくのエリ 200歳の少女」に関して、“ボカシ”と“邦題”問題は(この2つの問題について怒っている人はたくさんいるので、気になる人はGoogle先生に聞いてみよう!)、いったん置いておきましょう。吸血鬼の話だけれど、単純なヴァンパイア・ムービーでも無いし、十代の淡い恋愛だけに偏っているわけでは無い、とても繊細で味わい深い映画です。

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で、肝心な「モールス」。リメイク作品として、かなり良かったです。オリジナルを観た私みたいな人にも面白く、オリジナルを知らない人にも面白い。かつ、ガッツリ省いている描写が多いのに、改悪はされていない。監督は、「クローバーフィールド HAKAISHA」のマット・リーブス監督だそうですが、“大味”になっていないので、素直にすごいなーって思います。

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いじめられっこの少年、オーウェン。彼がいじめっこに何度も「やい、女の子」とバカにされる部分は、「そんなアメリカンな挑発のれない!」((C)南海キャンディーズ山ちゃん)って感じだったのだけど、オーウェンの怯えた表情と、部屋の中で鏡に向かってナイフを持ちながら「やい、女の子」と“仕返しの妄想”をするシーンがすごく良かったな〜。

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そして、クロエ・モレッツ(美少女殺人兵器ヒットガール)が演じるアビーの色気に驚いた。なぜ雪の上を裸足で歩いているだけでエロいのか。「なんだろうこの気持ち、なんだかしんないけどドキドキする…。これが、エロいって気持ちなのか…?」という、おそらくオーウェンが抱いたであろう説明のつかない感情が、私にも乗り移った様でしたよ。

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冒頭には、「吸血鬼の話だけれど、単純なヴァンパイア・ムービーでも無い」と書きましたが、吸血鬼のクラシックな設定はきっちり守られているので、そのへんは十分萌えれます。映画原題「LET ME IN」の意味するところとかですね。

結末は、「ぼくのエリ 200歳の少女」と同じ展開で、2人の純粋な「一緒にいたい」という気持ちと、アビーの本能としてのどうしようも無い部分。アビーとオーウェンは永遠に“イーブンな関係”(ともさかりえの名曲「カプチーノ」より)なれないんですよね。すげー切ない。

でも、結局一番、感情移入というか 同情しまくってしまったのは父親かな。父親が迎える結末って、紛れも無い純愛だった。恐ろしいシーンに包まれているけど、あのシーンは愛しか無かったな。

というわけで、「ぼくのエリ 200歳の少女」が好きな人も、クロエちゃんファンも、何かしんないけど観たいって人も、気になった人は観て損は無いと思います。ただ、スティーヴン・キングが「20年のアメリカでNO.1のスリラー」と言ってるのは、ちょっと大げさかなあ?w  好みの問題ですけどね。