観た。

「ミック・マック」
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「アメリ」「ロング・エンゲージメント」のジャン=ピエール・ジュネによるブラック・コメディ。発砲事件に巻き込まれたバジルは、頭の中に銃弾が残ったまま、家も仕事も失ってしまう。ある日、バジルは彼の頭の中の銃弾を作った会社を偶然にも見つける。するとその向かいには、父親の命を奪った地雷を作った会社があった。宿命を感じたバジルは、それらの兵器製造会社に制裁を下すことにする。


その昔、「アメリ」が大ブームを巻き起こしている頃、私が今よりずっと若く、血の気盛ん(?)な10代だったので「こんな『アメリ』なんて観て、フレンチ気取ってる女になんか絶対なりたくない」と思っていたことがありました。「地獄のミサワ」よろしく、「私ハリウッド映画って観ない。フランス映画好きだわー。ミニシアター好きだわー」って急に言い出す人がたくさんいたのです。

しかし数年後、「アメリ」をちゃんと鑑賞した時、自分って本当バカだなって思いました。だって面白いんだもの!面白ければ、ハリウッドもフランスも、シネコンもミニシアターも関係無い。いまだに「アメリ」の字を見ると若き日の自分を恥じると共に、「映画って本当に素晴らしいですね」という気持ちにさせられるのです。

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さて、こんな長々と「アメリ」の事を書いているのは、この「ミック・マック」が「アメリ」のピエール・ジュネ監督だからなのですが、手作り感あふれる暖かい映像と、ポップなキャラクターと、フランス映画らしい皮肉と風刺が効いた、素晴らしいブラック・コメディでした。

前情報ほぼ無しに、ポスターの絵柄とか雰囲気で鑑賞したので、こんなにしっかりしたストーリーだとは思わず、良い方向に裏切られたのです。笑えるし感動したし、考えさせられた。が、その「考えさせられる」が全然押しつけがましくないの。

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映画の中心にあるのが“平和”で、「反戦映画」とも受け取れる様な内容なんだけど、無駄な血が流れないし、誰も死んでない。世の中的には、日陰者である主人公たちが一生懸命知識と、手を動かしてやり遂げる“復讐”は笑えるし、可愛いし、応援したい気持ちでいっぱいになります。

大満足。素晴らしい映画でした。本当に映画ってすごいよねー。