読んだ。

Rのつく月には気をつけよう
Rのつく月には気をつけよう
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湯浅夏美と長江高明、熊井渚の3人は大学時代からの呑み仲間。毎回誰かが連れてくるゲストは、定番の飲み会にアクセントをつける格好のネタ元だ。酔いもまわり口が軽くなったところで盛り上がるのはなんといっても恋愛話で―小粋なミステリー短編。


言うならば、“ほろ酔い”って感じの、素敵な素敵な短編小説。
以前お酒を飲んでいる時に、「食べ物がうまそうな映画にはずれ無し」と言っている人がいて、(確かに)と思ったのですが、この小説も相当食べ物がうまそうなので、その法則は映画だけじゃなく小説にもあてはまりそうですね。

この本に出てくるメニューはというと、

 ・牡蠣のアブナイ話「Rのつく月には気をつけよう」
 ・恋人との喧嘩の原因は、ビールのつまみのチキンラーメン「夢のかけら 麺のかけら」
 ・チーズフォンデュとバレンタインの苦い思い出「火傷をしないように」
 ・失敗作の豚の角煮に込められた意味は?「のんびりと時間をかけて」
 ・ぎんなんでマリッジブルー「身体によくても、ほどほどに」
 ・海老アレルギーで浮気疑惑「悪魔のキス」
 ・人間燻製の思い出は特別「煙は美人の方へ」

チキンラーメンをお湯かけずにボリボリ食べちゃうとか、のんべえのハートをつかむのですよー。全く。

表題作、「Rのつく月には気をつけよう」の出来が一番良く、その後は少し展開が読めてくる感はあるのですが、酒と酒の肴がもたらすエピソードは全てセンス良し。人間観察がとても上手なかっこつけが書いた本、という感じで好感が持てます。

既にブックオフの100円コーナーに登場していることでお馴染みの、劇団ひとりの傑作小説「陰日向に咲く」のような、あったかいサプライズがあって、とても休日むきな本でした。