推敲しない言葉

本・映画・音楽の、推敲しないそのままの記録。

2012年06月

ガール

「ガール」(2012年)
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奥田英朗の人気小説を、香里奈、麻生久美子、吉瀬美智子、板谷由夏の主演で映画化。大手広告代理店勤務の滝川由紀子(香里奈)、不動産会社勤務の武田聖子(麻生)、老舗文具メーカー勤務の小坂容子(吉瀬)、自動車メーカー勤務の平井孝子(板谷)という職業も取り巻く環境も異なる4人の女性が、それぞれの悩みを抱えながらも懸命に自分と向き合い、女性としての人生を謳歌しようとする姿を描く。メガホンをとるのは、「白夜行」「神様のカルテ」の俊英・深川栄洋。(eiga.comより引用)
仕事の関係で、2度試写会で観させてもらいました。1回目はプレス向け、2回目は女性限定試写会に入らせてもらったので、2回目の方が観客の皆の反応が分かって面白かったです。

私、奥田英朗のファンでして、「邪魔」とかミステリー路線はもちろん、この「ガール」もかなり好きな小説です。読み終わった後に「奥田さんがほぼ取材無しでこれを書き上げた」という記事をどこかで読んで、驚いた記憶が。「女子が共感!」みたいな言葉って、本当イラっとする人多いと思うけど、これに関しては「女子が共感!」としか言えない内容で。楽しい所も、痛い所もズバリつかれている素敵な本です。

ガール (講談社文庫)
ガール (講談社文庫)
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で、これが映画化するって決まった時、もちろん「う〜ん」とも思ったけど、実写化むきの作品であるのかもな、と思ったりも。現代小説だし。元々は、それぞれ登場人物、環境が違う短編オムニバスを、映画では「お友達同士」ということで関連を持たせてあって、映画を観た率直な感想としては、面白いと思いました。

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大スクリーンで観ると、何か“疲れてる”香里奈ちゃん。29歳焦ってるOLの役作りなのか、本当に疲れてるのかは不明(働きすぎか?)。原作の中では表題作「ガール」に出てくる登場人物を演じていました。

ちょっと映画の中の「ガール」のお話はコミカル過ぎたかなぁ。忘れていた部分もあったので、映画を観た後に本を読み直したんだけど、由紀子は映画のキャラクターほど「お姫様信仰」じゃないので。女性ならきっと、人によって差はもちろんあれ、洋服や化粧品や靴や美味しい物に心惹かれるんだと思うんだけど、「私は一生女の子でいたいんだモン!」って彼氏に怒鳴ってまで主張する子って、そんなにいない気もw

何でも「原作が、原作が」というのは映画を楽しむ上でのマナー違反だと思いますが、原作の中の由紀子の「若い時にそこそこイケてた自分が加齢と共に焦る」というリアルさ、それを茶化さないで演出して欲しかったかな。

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この映画を観た最大の収穫と言えば「初めて上地雄輔を一瞬でも良いと思えたこと」でしょうか。癒し系ダンナ。ある意味最も女のワガママさが具現化されたキャラクターだったと思う。麻生さん演じる聖子が悪いってワケじゃなくて。

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板谷さんは、本当にスタイル抜群でパンツスーツが似合ってて、美しくて終始うっとりしました。板谷さん演じる孝子のシングルマザー描写は泣いちゃうよな〜。

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どんなにガサツな負け犬OLを演じても吉瀬さんは美人だった。当たり前だけど。この容子のパートは、原作と比べて一番ダメだなって思った所かも。映画で観てる時は、ちょっと痛いなくらいにしか思わなかったのだけど、読み返したら、小説のラストの方が断然良くてびびった。

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そして、「ガール」の影の主人公と言えば、壇れいさん演じる“お光”。「年齢も考えずにハデハデファッション、やや痛いんだけど仕事は敏腕」というキャラクター、壇さんがやるって知った時は「上品すぎ?」って思ったけど、これはこれで良かった! 一番印象に残るキャラクター。

でも、「私だって痛いって分かってるのよ。でも女に生まれたからには女を楽しみたいじゃない」(うろ覚え)的なセリフを直接言わせたのはちょっと蛇足かな、と感じた。そこは言わせないで、「お光ってああみえて、本当は色々考えているのかも……?」と由紀子に想像させたほうが上品なのではないかなぁ。

と、ダラダラ書いてきましたが、一番思ったのは「食事する店が変」ってところ。向井理おすすめの定食屋は全然良いんだけど、女子会、しかも誕生日を祝うのに、ダーツバー的な場所に行くだろうか。あの店完全に2件目仕様的な所だったよね。ヨガ、パン作りなどミーハー趣味を楽しむ女性4人があの店をピックアップするとは到底思えない。

そんでもって、接待の店は無駄な豪華仕様。女3人で中華食べてる時に、店員さんにうちわで扇いでもらう描写って必要? 無駄な演出が映画からリアリティをごっそり持っていって、一番興ざめした瞬間でした。邦画は、飲食店のリアリティ無さ過ぎるところ多いからガッカリなんだぜ!

何気に一番良かったのは、西野カナの主題歌かなぁ。その名も「私たち」。



ここ、“オシャレ風”に逃げずに直球でいったのは好感がもてます! あ、あと要潤最高。

アイドル。

アイドル好きのはしくれとして常々思っていたのだが、「AKBよりももクロのほうが上」だの「良い」だの言う人は、逆にももクロに失礼だと思う。それぞれに、それぞれの良さがあるのだから。みんなちがってみんないい。

ところで、あっちゃんのソロ曲いい曲だね。


アイドルじゃないけど、東京女子流の曲ははずれがないなあ。

インタビューについて。

ブログというのは、書かなくなるとぱったりと、今まで自分がブログを書いていたとは思えないほど書かなくなるもんで、かなり久しぶりに更新します。

私はこのブログ「よっしゃ、ブログ書くでー!!」とキバッて書いているわけではないのだけど、それでも文章を書くというののは「冷蔵庫にプリンがあるよ」と書くだけだって、労力がゼロというわけではないのだから、書く気分じゃ無い時は書かなくても良いと思うのです。とはいえ、ブログは自分にとっての記録でもあったので、今年観た映画もう洗い出せない。あ、『ステキな金縛り』がものすっごいつまんなかったのは覚えてます。って去年じゃん。

昔ライターの先輩が「書くことを仕事にしているから、ブログも書かないしtwitterもしない」と言っていて、なるほどなと思った事がある。記事1本いくら、取材にいっていくらとお金をいただいていると、極論でいえばその一文字にお金になる価値があるのだから、お金にならない文章を無駄、とまでは言わなくても非効率だと思うのは納得。

たまにライターさんや編集などの仕事をしている人で、素敵なアイデアや意見をガンガンとソーシャルに流している人を見かけるけど余計なお世話ながら「そこで書いちゃうのもったいないYO!」と感じてしまうことも。映画『インセプション』じゃないけど、人間のアイデアって本当宝です。

でも、当たり前だけどオフィシャルば文章と私的な文章は違う。やっぱり、自分が思ったままのことを主観で書ける場所って大切だよね。

ところで、昔ほどではないが(3年くらい前が一番してたかなあ)、インタビューの仕事が時々ある。インタビューというのは相手がどんな方であっても緊張します。でも緊張しなければいけない仕事だとも思う。極論、自分の母親にインタビューするとして、メンマをつまみにビールを飲みながら「お母さんさ〜」とダラダラ話すのと、きちんと姿勢を正して「今日お聞きしたいのは、」とはじめるのでは全然違うと思う。

もちろん、フランクな雰囲気が必要な場面もあると思うけど、こういう記事とか。楽しい。

それは私がペーペーだから緊張するってのもあるけど、ベテランでも、インタビュアーさんはみんなそれなりに緊張してるのではないか。

昔から好きな漫画家さんへのインタビューがあった。すごい緊張した。相手がどなたでも緊張しますが、映画監督や作家さんなど作り手さんにお話を聞くのが一番緊張します。私は取材後によく「全然緊張しないんですね!」と言われる事が多いんだけど、そんなことないんです。早口にならないように、心で3倍ゆっくりになるように心がけてるんです。

だけど今回は特に頭まっしろ。緊張した! だけど素敵なお話が聞けました。充実感。ありがたい。

終わった後、スタッフの方に「今漫画ほとんど読んでないんですけど、この作品は欠かさず追ってるんですよ」と言ったら、「あ、じゃあサインとかもらえばよかったですね!」と言ってくださった。ありがたい。でも私はそれはしないんです。あくまでも仕事だから、それはそれ、これはこれで分けたいのです。ペーペーなのに、志だけは高い私。

まだ私がインタビューをしはじめたばかりの頃、大人気でそれはそれは美しい女優さんの現場があった。インタビュー自体は楽しかったのですが、他の媒体の男性が最後に「2ショット写真」をおねだりした。女優さんは快く応えていたけど、その時の部屋の空気がガラリと変わった感じ、申し訳ないけどその人のかっこ悪い感じ、私は恐くて忘れられないのです。
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東京で働く28歳。ライターをしています。

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