推敲しない言葉

本・映画・音楽の、推敲しないそのままの記録。

2011年04月

スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団

試写会で鑑賞。ついに公開されてます!

「スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団」

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ブライアン・リー・オマーリーによるコミック「Scott Pilgrim」を「ショーン・オブ・ザ・デッド」「HOT FUZZ ホットファズ/俺たちスーパーポリスメン!」のエドガー・ライト監督が映画化したアクション・コメディ。カナダに住む売れないバンドのベーシスト、スコット・ピルグリムは、ある日不思議な女性ラモーナに出会い、すぐさま恋に落ちる。だが、ラモーナと付き合うためには、彼女の邪悪な元彼7人と決闘をして、すべてを倒さなければならなかった……。主人公スコットにマイケル・セラ。共演に「ダイ・ハード4.0」のメアリー・エリザベス・ウィンステッド、クリス・エバンス。


エドガー・ライト監督といえば、「ショーン・オブ・ザ・デッド」、「ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!」など、すごく面白い映画ばかり撮ってるのに、日本では劇場公開されずにビデオスルーとなってしまう人。
この、「スコット・ピルグリム」も、当初は日本公開が危ぶまれたが、映画ライターのわたなべりんたろうさんの署名活動により、無事公開が決定したとのこと。(Wikipediaより)

あぶねー、あぶねー間一髪でしたね。署名活動の他にも「キック・アス」が日本で成功したっていうのも大きいらしいんですが、何となくその気持ち分かる気がします。「キック・アス」と話の内容が似ているわけではないのだけど、映画にかける熱!みたいなのは、同じものを感じたし、実際に試写会で観て「きっとこれが公開されたら、小さい映画館で立ち見が出るだろう」と思ったりしました。

そのくらい、映画が心から大好きな人が作った映画だと思ったし、
映画が大好きな人には前情報だけでササる映画なんではないでしょうか。

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さて、映画の感想なのですが、とにかくバカでしょうもなくて面白かった!
112分あっという間。
日本のゲームの音楽が使われてたり(ゼルダとかね)、コーネリアスが楽曲提供していたりで、
音楽も格好良い。サントラ、US盤購入しました。

主演のスコット・ピルグリムが、かなりいい味を出してた。カレを演じたマイケル・セラの、情けない感じがたまらなくいい。日本人からすると、どんなに設定が「ダメでオタク」であってもアメリカ人だと格好良く見えちゃう問題があると思うんだけど(ソーシャル・ネットワークとかはちゃんと出てましたね。あ、スパイダーマンもか)、とにかくコイツがだらしなくて愛すべきキャラクター。

この俳優さん、初めて見たかもって思ってたけど、「JUNO」のカレシ役なんですね。

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原題「Scott Pilgrim vs. the World」が、「スコット・ピルグリム VS.邪悪な元カレ軍団」になってる問題は、
色々な方が意見している事でもありますが、私個人的にはこれはこれでヨカッタんじゃないかと思ってます。
中途半端に「エンジェル・ウォーズ」みたいなだっせぇ邦題になるよりは、バカバカしすぎてヨカッタんじゃないかと。

でも、本当は“邪悪な元カレ軍団”って微妙に意味違ってて、“vs. the World”の方が、ピルグリムが最後に手に入れるものとしっくりくるんですけどね…。

まあ、細かい事はさておき、今映画観るならこれが一番オススメです。
「キック・アス」みたいに、異常にカルト的なファンがつくのもちょっと気持ち悪いから、
ゆるゆる〜っとヒットしてくれればいいなあ。

And I Love Car

好きなCM。



奥田民生の曲も、女の子の表情もよい。

このver.も好き。
やや地味なんだけど、「あ、これなんか好き」って見る度に思って、
であって毎日思い出すわけじゃないんだけど、ふいに思い出す様なそんなCMが好きです。

そういう意味で、サントリーの「上を向いて歩こう」とかくどすぎるよなーって思ってます。

CAR SONGS OF THE YEARS
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「And I Love Car」が収録されてるアルバム。1:30くらいしかない曲だけど、よい曲。

トゥルー・グリット

観た。

「トゥルー・グリット」
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「ノーカントリー」のコーエン兄弟が、ジョン・ウェイン主演の名作西部劇「勇気ある追跡」(1969)をジェフ・ブリッジス主演でリメイク。父親を殺された14歳の少女マッティは犯人を追跡するため、隻眼の凄腕連邦保安官コグバーン(ブリッジス)を雇う。だが、コグバーンは元泥棒で大酒飲みの自堕落な男で、彼を信用できないマッティはコグバーンに同行して犯人を追うことになる。共演にマット・デイモン、ジョシュ・ブローリン、バリー・ペッパー。

最近こんな事ばかり書いている気がしますが、この映画のポスターヴィジュアルが好き。

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西部劇には特に興味が無いので(というか日本人で西部劇に興味がある人がどれだけいるのだろう)こういった、ヴィジュアルにしていただいて、大変興味をそそりました。あとは「ノーカントリー」も好きだったし、マッティ役のヘイリー・スタインフェルドがとても良いと聞いて、劇場に観にいきました。

で、感想なんですが、ヘイリー・スタインフェルドがやっぱりすごく良かった。シーンの冒頭からいきなり父親を殺されるのですが、ワンワン泣き崩れたりしない(したのかもしれないけど、それは出ていない)し、とても気丈。お金の交渉するところの“譲らなさ”もすごい。頑固。

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途中までずーっと、口の減らないオマセサンって感じで物語は進行するんだけれど、そういったキャラクターを最初にしっかり見せてくれていたからこそ、野宿の時に恐い話をしようとする子供っぽさが引き立てられて、「このキャラクター好きだなー」って素直に思えた。

キック・アス」で最後やられそうになって、泣くヒットガールもそうなんだけど、このギャップに萌えない人っているんですかねえ。ギャップ萌えという言葉がめちゃくちゃ陳腐だけど。

別にすごい美人ってわけでもないし、実際劇中でも「ブサイク」とか言われちゃってるんだけど、顔の造形とかを越えた魅力を感じました。

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「クレイジーハート」(こちら未見)「トロン:レガシー」と話題作に出まくっている、ジェフ・ブリッジスも良かった。THE荒くれ者。登場シーンから、ダメな大人感全開のキャラクターなんだけど、こちらもヘイリー・スタインフェルド同様、前半がダメであればあるほど、後半の展開に効いてくると思うんですよね。

思い返すと、強いメッセージを受け取ったわけでも、目が離せねぇ!ってほど興奮した映画では無くて、割かし真っ当に物語は進んでいきます。でも飽きないで観れたのは役者さんの演技が素晴らしかったからだと思う。マッド・デイモンは全然目立ってなかったけど、これはそういうポジションだからいいのかなぁと。

マティが復讐する犯人とアッサリ出会っちゃったり、その後の展開にズッコケたりする部分もあったけど(ガッカリとか、悪いズッコケではない)、この映画は“復讐”をテーマにしている様でいて、3人の不思議な友情とかを描きたかったのだと思うので、しっくりきました。

とにかく、ヘイリー・スタインフェルドちゃんの今後に期待! あ、あとコーエン兄弟らしい“痛い”描写や、銃に関するドキドキシーンも結構あるので、ほんっとに耐性の無い人はご用心。ただ、全然グロかったり、暗かったりしないので、女子もぜひ。

ランナウェイズ

観た。

「ランナウェイズ」
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1970年代に人気を博した平均年齢16歳のガールズ・ロックバンド「ザ・ランナウェイズ」の軌跡を描いた音楽映画。ボーカリストであるシェリー・カーリーの自伝をもとに、男ばかりのロック界で差別を受けながらも自分たちのスタイルを貫こうとした少女たちの青春を描く。男まさりなギタリスト、ジョーン・ジェットを「トワイライト」シリーズのクリステン・スチュワート、セクシーな衣装とパフォーマンスで人気を集めたシェリー・カーリーをダコタ・ファニングが熱演する。


クリステン・スチュワートが格好良い!
ダコタ・ファニングがエロい。(が、男性に言わせるとやはり子供に見えるらしい)

ランナウェイズって全然知らなかったんですけど、代表曲「チェリー・ボム」はさすがポップでカワイイと思いました。


↑絶大な人気を誇っていたという日本でのライブ映像。確かにこれ、相当ショッキングだったんだろうなー。

そしてこれが、クリステン・スチュワート&ダコタ・ファニングver.の「チェリー・ボム」。これだけでも十分格好良い。全然聴けるし、映画のトレーラー代わりにもいいかも。

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最初の方で印象に残ってるのは、ダコタちゃん演じるシェリーが普通の女の子でいたくなくて、学園祭でデヴィット・ボウイを歌うシーン。会場の盛り下がり具合が痛い! そして70年代ってこんなに、女子がロックを歌う事件に対して否定的だったんだ、って普通に驚きました。否定的っていうか、まずあり得ないって感じ。

クリステン・スチュワート演じるジョーン・ジェットがライダース一着買うのにも店員からジロジロ見られて、かなり閉鎖的な空気が伝わってきた。だからこそ、女子だけでバンドを組むっていうのが一大決心なワケだけど、ランナウェイズの特別な所は、デビュー前からバンドにプロデューサーがついている所だと思う。

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↑こいつがくせもの!いやなやつ。かつカリスマ性もあり、言ってる事に納得できなくもない。この、反抗的な様でやっぱりどこかで“女の子”なバンドメンバー達と、かなり戦略的にバンドを売っていこうとする賢い大人の対比が面白かったです。

物語は全体的に、音楽にのって展開されていくのでテンポは良く、基本楽しく観れたのですが、何か一味足りないって感じたのも事実。面白いんだけど、面白いんだけど、ちょっと間が抜けてる感じもしたぁ。

とはいえ、「トワイライト」でずっとピンときてなかったクリステン・スチュワートはすごい格好良いし、ドラッグと酒に溺れていくダコタちゃんの熱演ぶりはすごかったです。

ランナウェイズって本当知らなかったけど、今のギャルバンの師匠も師匠、師匠すぎるすごい存在なんですよね。バンドを解散した後もジョーン・ジェットはロック畑で大活躍!


↑何百人とカヴァーしたであろう、「I LOVE ロックンロール♪」もジョーン・ジェットだし、


↑「キック・アス」でヒットガールも歌ってる、「Bad Reputation」もジョーン・ジェット。マジすげえ!

SOMEWHERE

試写会で鑑賞。

「SOMEWHERE」
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「ロスト・イン・トランスレーション」のソフィア・コッポラ監督が、父フランシス・フォード・コッポラとの思い出や、2児の母となった自らの経験を投影して製作。第67回ベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞した。米ロサンゼルスにあるスター御用達の有名ホテルを舞台に、派手なセレブライフをおくる映画スターのジョニー・マルコが、離婚した妻のもとで育った11歳の娘と再会し、人生を見つめ直す姿を描く。


“ガーリーの極み”ソフィア・コッポラ監督最新作!
「マリー・アントワネット」から4年経ってるってことに軽くおののきつつ、コッポラ監督が愛娘「ソフィア」の結婚を記念したスパークリングワイン「ソフィア・ブラン・ド・ブラン」を飲みつつ感想ブログなど(フィクション)。

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↑まず、ポスターとかプレスシートで使われてるこのヴィジュアル結構好きです。キレイでカワイイ。会社に試写状が届いた時から、このヴィジュアルだけで「あー、はやく見たいな」って思っていました。ソフィア・コッポラって長編4作しか撮ってないのに「ソフィアっぽい」っていうのが確立してるのがスゴイと思います。

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映画のあらすじは簡単に言って、俳優として成功しながらも虚無な生活を贈る男と、離れて暮らす娘とのひと夏の同居。なんですが、この映画はまず映画の冒頭でかなり驚かされました。「な、なかなかはじまんねー!」っていう所に。割かしイライラします。でも、あの冒頭のシーンがラストシーンにかなり効いて来るので、短気な皆さんも携帯とかいじらないでくださいね。

で、この主人公の男の日々の生活がかなり面白い。先日観た「ティーンエイジ・パパラッチ」でも感じたのですが、「皆からもてはやされてるはずのスターが一番孤独」という事。高級ホテルに住んだり、部屋にポールダンサーを招いたりしてもちっとも面白そうじゃない日々。

映画の宣伝で取材を受けても、何か記者にバカにされている様な、オモチャにされてる様な印象を受ける。この、スティーブン・ドーフという俳優さんの“退屈顔”は素晴らしいと思いました。

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そして、この退屈な日々が病んでいれば病んでいるほど、後半で登場する娘(エル・ファニング、天使!)の登場シーンが強調されてくる。本当にスクリーンにこの子が登場した瞬間、息を飲む美しさでした。

2人の生活がはじまっても、ただ穏やかに、ゆっくり時間が過ぎていくだけで、正直眠くなる瞬間とかもあったのですが、ラストにむけてとった、娘の行動に私はとても切なくなりました。

ソフィア・コッポラは自身の体験を基にしているそうだけど、「子供が大人が思っているより、ワガママじゃないし感情を出せない」と思っているんじゃないかと勝手に推測します。それを、エル・ファニングを通して映画で表現しているのだけど、考えさせられるシーンでした。私には子供がいないので、あくまで私=子供の視点になってしまうのですが、子供が場の空気を読む切なさがじんわり伝わってくる。

手放しに「面白い!」とは絶賛しがたく、国際映画賞に輝くほどの斬新さがあったかというとやや疑問なのですが、トレーラーを見てささった人は観て損はないかと。小物の使い方とか、やっぱすごいカワイイ。で、出てくる女の子が本当カワイイ。全くの“ガーリー”では無いけれど、相変わらずカワイイ全開の、淡い映画でした。
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東京で働く28歳。ライターをしています。

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