推敲しない言葉

本・映画・音楽の、推敲しないそのままの記録。

2010年10月

ミックマック

観た。

「ミック・マック」
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「アメリ」「ロング・エンゲージメント」のジャン=ピエール・ジュネによるブラック・コメディ。発砲事件に巻き込まれたバジルは、頭の中に銃弾が残ったまま、家も仕事も失ってしまう。ある日、バジルは彼の頭の中の銃弾を作った会社を偶然にも見つける。するとその向かいには、父親の命を奪った地雷を作った会社があった。宿命を感じたバジルは、それらの兵器製造会社に制裁を下すことにする。


その昔、「アメリ」が大ブームを巻き起こしている頃、私が今よりずっと若く、血の気盛ん(?)な10代だったので「こんな『アメリ』なんて観て、フレンチ気取ってる女になんか絶対なりたくない」と思っていたことがありました。「地獄のミサワ」よろしく、「私ハリウッド映画って観ない。フランス映画好きだわー。ミニシアター好きだわー」って急に言い出す人がたくさんいたのです。

しかし数年後、「アメリ」をちゃんと鑑賞した時、自分って本当バカだなって思いました。だって面白いんだもの!面白ければ、ハリウッドもフランスも、シネコンもミニシアターも関係無い。いまだに「アメリ」の字を見ると若き日の自分を恥じると共に、「映画って本当に素晴らしいですね」という気持ちにさせられるのです。

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さて、こんな長々と「アメリ」の事を書いているのは、この「ミック・マック」が「アメリ」のピエール・ジュネ監督だからなのですが、手作り感あふれる暖かい映像と、ポップなキャラクターと、フランス映画らしい皮肉と風刺が効いた、素晴らしいブラック・コメディでした。

前情報ほぼ無しに、ポスターの絵柄とか雰囲気で鑑賞したので、こんなにしっかりしたストーリーだとは思わず、良い方向に裏切られたのです。笑えるし感動したし、考えさせられた。が、その「考えさせられる」が全然押しつけがましくないの。

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映画の中心にあるのが“平和”で、「反戦映画」とも受け取れる様な内容なんだけど、無駄な血が流れないし、誰も死んでない。世の中的には、日陰者である主人公たちが一生懸命知識と、手を動かしてやり遂げる“復讐”は笑えるし、可愛いし、応援したい気持ちでいっぱいになります。

大満足。素晴らしい映画でした。本当に映画ってすごいよねー。









十三人の刺客

観ました!!大興奮!

「十三人の刺客」jsk_ma6_large

片岡千恵蔵主演、工藤栄一監督による集団抗争時代劇の傑作を役所広司主演、三池崇史監督でリメイク。江戸時代末期、罪なき民衆に不条理な殺戮を繰り返していた明石藩主・松平斉韶の暴政を訴えるため明石藩江戸家老・間宮が切腹自害する。この事件を受け、幕府内では極秘裏に斉韶暗殺が画策され、御目付役・島田新左衛門(役所)がその命を受ける。新左衛門は早速刺客集めにとりかかるが、彼の前に斉韶の腹心・鬼頭半兵衛が立ちはだかる。斉韶に稲垣吾郎、鬼頭に市村正親のほか、山田孝之、伊勢谷友介ら豪華俳優陣が集結。


前評判の高さと、いつも参考にしているブログ、twitterで絶賛の声が多かったのでかなりハードルあがってましたけど、軽く飛び越えました。ぴょーんて。2時間30分、全く飽きずに心臓ドキドキしっぱなし。歴史なんて興味無くても全然大丈夫、な最高のエンタティメントでした!役者さんが全員良かったー。

私は、俳優・山田孝之がとても好きなので、特に山田孝之を楽しみにしていて、期待通りめちゃくちゃ格好良かった。彼は背があまり高くないし、侍体型な様な気がします。素敵だったけど、沢村一樹とかあそこまでスラリとした人って江戸時代にいたのかしら?

野武士全開の伊原剛志、最期狂人の様になった六角精児、個人的にもっと評価されてもいい俳優No.1の高岡蒼甫など一人一人の俳優さんが本当に良かった。レビューでは「もっと脇役のキャラクターを深く見たかった」という声も聞こえますが、この映画はあくまで役所広司演じる島田新左衛門の絶対的存在を際立たせるのが、重要だと思いますので私はこれで良かったと思ってます。「スピンオフ」ってのも何か違うしなあ。

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ほんの3分くらいのシーンに内野聖陽、松本幸四郎をキャスティングする豪華さ。松本幸四郎の怒りに満ち溢れた目はすごかった。悲しかった。そしてやばいのが、松方弘樹の殺陣!!!あの、“ステゴロ感”は若者には出せない。めちゃくちゃ格好良かったです。キャストの中でもかなり若手の窪田正孝くんとかは特に、この映画に出演した事、この俳優陣と一緒に演技が出来た事が今後の俳優人生にかなりプラスになるのでは無いでしょうか。(誰目線だよ、って感じだけど)

そしてそして、この映画を観た人が絶対一番印象に残っているのって、稲垣吾郎
のはず。超暴君。やばかった。めっちゃ恐いし、めっちゃ美しいし、狂ってるし、とにかくすごかった。私は常々「SMAPの中における稲垣吾郎のポジション」という人生をおくれたら、と思っているのですが(一番自分に素直に生きていそうだし、マイペースだし、人気の増減とか気にしなくていい立ち位置な気がするから)、「どこにこんな演技力を隠しもってたんだよ!」ってくらい、すごかったです。絶対観てほしい。

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でも結局は、市村正親演じる鬼頭半兵衛の生き方にこの映画の全てが集約される気もします。侍とは何か?って所に。現代人の私には彼の生き方は理解できないし、でもそれが彼にとっての正義だし、殿(ゴロウちゃん)を守るのが全てだし。映画観終わった直後は「何これ、すげー面白い」って感じでただ興奮。今となってはそんな事を考えたりします。

あ、1点注意があるとすれば「PG-12」でよく足りたなって思うくらい結構グロい、刺激的なシーンも多いので、女性や苦手な人は注意。でも、いたずらにヒドいシーンを作っているのではなく、ちゃんと意味があっての事だから、監督の技ってすごいなあ。本当面白かったです。

シングルマン

観た。

「シングルマン」
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世界的ファッション・デザイナーとして活躍するトム・フォードが長編映画初監督に挑んだ話題作。1964年に発表されたクリストファー・イシャーウッドの同名小説を原作に、長年のパートナーを亡くした50代のゲイのイギリス人大学教授の愛と葛藤を描き出す。「ブリジット・ジョーンズの日記」のコリン・ファースが主人公を繊細に演じ、ベネチア国際映画祭で主演男優賞を獲得。共演にジュリアン・ムーア、マシュー・グードほか。


メイン画像、ポスターが素晴らしく格好良くて、ずっと観たいと思っていた映画だったのでやっと観れて満足。予想通り、映像最高。超イケメンで、デザイナーとして大成功しているトム・フォードが撮った映画がダサいわけ無いだろって言ったら、確かにそうですよね。

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超イケメンのトム・フォードさん(49)

が、思ってるより“ゲイ”色強いので、抵抗ある人はご注意を。

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メイン画像にも使われている、ジュリアン・ムーアとのシーンが特にお気に入り。アカデミー賞にノミネートされているくらいですから、主演のコリン・ファースの“病んでる”演技が終始最高なのですが、彼女と過ごしている時は子供みたいで、可愛い。

男性を愛している男性であっても、女性の存在というのは大切であるのだなと。そして、彼女がはなった徹底的な一言が、映画の中で一番印象に残っていて、監督が女性っていう生き物を理解してるのに驚きました。女ってヒドイこと言うよね〜。

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そして、もう一人の救いが彼。透明感すごかった。
良い役者さん。

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とにかく、映像、モチーフ、ツールの使い方がイカしまくってた。ともすれば、Vantanの学生とかが適当に雰囲気で語っちゃいそうなオシャレ映画になりそうなのに、伝えたいメッセージもきちんとあり、お話として面白かったので、本当センスですよね。

終わった後は、ちょっと陰鬱な気持ちになりますが私は好きです。

イナイ×イナイ(森 博嗣)

読んだ。

イナイ×イナイ(森 博嗣)
イナイ×イナイ PEEKABOO (講談社文庫)
イナイ×イナイ PEEKABOO (講談社文庫)
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「私の兄を捜していただきたいのです」美術品鑑定を生業とする椙田事務所を訪れた黒衣の美人・佐竹千鶴はこう切り出した。都心の一等地に佇立する広大な佐竹屋敷、美しき双子、数十年来、地下牢に閉じ込められているという行方不明の兄・鎮夫。そして自ら“探偵”を名乗る男が登場する。旧家で渦巻く凄惨な事件の香り…。新章開幕、Xシリーズ第1弾。


ミステリーってあまり読まないんですけど(人間心理のサスペンスは大好き)、森 博嗣は別。好きな作家の1人です。これはシリーズ物の第1作品なんですね。

amazonのレビューでもそういう意見がありましたが、シリーズ物の最初だけあって、登場人物の紹介という役目が大きかった様に思います。文庫版の解説の方も言っていましたが、「大きな屋敷・双子の美人・殺人」と王道中の王道を行く、古き良き美しいミステリーでした。

森 博嗣の他の作品にある、最後にゾクっとしたり、驚いたり、感心したりというのはあまり無いのですが、登場人物のキャラクターが魅力的なのでスラスラ読めてしまいます。ぜひ、このシリーズ追っかけたいですね。はやく読みたい。

「モンスターエンジントークDVD」「モンスターエンジンDVD2」

モンスターエンジンの大林健二さんの顔がすごく好きだと言ったら、
2枚DVD頂きました(ありがとうございます!)ので、鑑賞。

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大林健二さん(27)私の周囲の女子人気、すごい高い。
「かっこいいすよね」と話すと、たいていの女子が「分かる!」と言う。

モンスターエンジンDVD2
モンスターエンジンDVD2
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2009年3月11日にリリースした「モンスターエンジンDVD」に続く第2弾!
2010年4月9日に行われたルミネtheよしもとでの単独LIVEの模様を収録!チケットは即時ソールドアウト!
前作同様、DVD収録用ライブのネタを中心にロケ企画も収録!
●本編:高校野球/ゴッドハンド洋一1修学旅行/演歌/ゴッドハンド洋一2休み時間/海/ゴッドハンド洋一3追試/とりこわし/ゴッドハンド洋一4休み時間/結婚の挨拶前夜/ゴッドハンド洋一5下校/ゲームセンター/ゴッドハンド洋一6  3ヵ月後/河川敷/河川敷~その後~/漫才


「ゴッドハンド洋一」をメインにした、コント集。
すごく面白かったのだけど、全てが長かった。もうちょっと短いほうがいいなあ。 

モンスターエンジントークDVD
モンスターエンジントークDVD
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人気急上昇中のお笑いコンビ・モンスターエンジン初となるトークライブDVD。フリートークライブ「モンスターエンジントーク」で披露された爆笑トークを厳選収録。ネタだけでなくトークにも定評のある彼らの実力を堪能することができる。


2人とも、企画モノのバラエティとかであまり見かけたことないので、トークはどうなのだろう?と思ったのですが、こちらのトークライブDVD大当たりでした!
ほとんど西森さんが話しているんですけど、彼のこだわりポイントがよくわかる、自然に笑えるトークライブだったなー。
なんか、ゲラゲラできるわけじゃないんだけど、落ち着くというか、ほっこりする。
最近、夜寝る前に1トーク分だけ観ながら、ベッドに入ったりします。
そんでいい感じに眠くなったら寝る。なんだか知らないけど、今寝る前の香り並みに癒しアイテムだったりします。なんか2人の私服好きだし。また出してほしいな、トークライブDVD。

桜田門外ノ変

試写会で鑑賞。

「桜田門外ノ変」

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1860年、水戸藩と薩摩藩の浪士が開国をおし進めていた徳川幕府の大老・井伊直弼を暗殺した事件「桜田門外ノ変」の真相と背景を、吉村昭の同名小説をもとに描く時代劇。主演に大沢たかおを据え、長谷川京子、北大路欣也、柄本明、伊武雅刀ら豪華俳優陣が脇を固める。水戸藩士の関鉄之介は、妻と息子に別れを告げ、井伊直弼を討つため江戸へと向かう。鉄之介は18人の襲撃部隊の指揮をとり、井伊の暗殺に成功するが、多くの仲間が犠牲となる。その後、鉄之介は薩摩藩による幕府制圧に参戦すべく京都へと向かうが……。


歴史に全く無知な私、楽しめるかどうか超心配でした。
でも、セットが美しかったし、脇役の俳優陣が実力派ばかりだったので、
飽きずに見ることができました。

とはいえ、出来事に忠実に作ってあって、特に技巧をこらしてあったりとか、エンタティメント性が高いわけでは無いので、「桜田門外ノ変とか幕末に全く興味ゼロ!」って人は観ないほうがいいでしょう。私も結局はすごく感動したりとか、感銘をうけたわけでは無く、「うん、大変だった」と思っただけだったので…。先人の皆さますみません。

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大沢たかおさんの演技が割と苦手ですが、この役はストイックで良かったのでは無いでしょうか。でもやっぱり、柄本明さんとかと並ぶと迫力に欠ける気もしました。

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あとは、ハセキョー様の相変わらずの棒読みぶり! 出産しても健在です。
逆に気持ち良いほどの棒読みぶり!
こども店長、加藤清史郎君も、すみません、悪どい子供にしか見えず…。

大沢たかお演じる鉄之助の、妻子への気持ちとか想いも、結構あっさり描写されているので、いっそ家族のシーンはいらなかった様な気もしています。むしろ、中村ゆりさん演じる、お妾さんの“いの”のキャラクターが良かったです。彼女は、恋人であり、同志であるので、さらに奥さんの存在感が薄くなるわけで。

とはいえ、先に書いた様にセット、衣装などなどは一見の価値アリなので、
歴史好きの方はぜひ。歴史そんなにな人は、エンタティメント性の高そうな「児13人の刺客」にしたほうがいいかもです。

君に届け

ちゃっかり、初日に舞台挨拶付きで鑑賞してきました。
生、春馬&多部ちゃん、素敵でした!

「君に届け」

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累計発行部数1000万部を突破する椎名軽穂の人気漫画を、多部未華子と三浦春馬主演で映画化。誰よりも健気で純粋ながら、見た目が暗いことで周囲から「貞子」と呼ばれる女子高生の黒沼爽子が、クラスの人気者・風走翔太の気さくな優しさに触れながら、徐々に打ち解けて変わっていく姿を描く。多部、三浦のほか蓮佛美沙子、桐谷美玲、夏菜、青山ハルらが出演し、「おと・な・り」「ダイブ!!」など青春映画に定評のある熊澤尚人監督がメガホンをとる。


コミックは未読。流行っているのは知ってました。
友達いわく、「コミック最高。アニメは神。だから映画化反対だった」とのこと。確かに、自分の好きな漫画が実写化されるとショックっすよね。あ、でもDMCは全然ショックじゃなかったな。

素直な感想は、面白かった! すっごい感動して号泣してしまいました。
多部ちゃん最高!
健気で、純粋で優しい女の子爽子ちゃんを完璧に演じきっていたと思います。って原作未読の人が言っちゃいけないのかな?

あの黒髪!あの横顔!すごく美人なわけじゃないのに、「この子、世界一可愛いな」って思う瞬間が5回ほどありました。

しかし、これだけ多部ちゃんが可愛いのに、「多部未華子のプロモーションビデオ」でとどまっていないところが、すごいと思う。それは、矢野ちんとちづ役の、夏菜さん(「GANTZ」の岸本!)と蓮佛美沙子さんが素敵だったからだと思う。恋愛よりもむしろ友情に涙しましたもの。

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さて、「春馬くん好きだけど、この役にはあわない」と言う意見がとても多かった風早君ですが、確かに、後半はイライラしている演技ばかりで「あれ、この子ってこんな子だっけ?」と思う部分もありました。が、めっちゃさわやかで格好良かったのは間違い無し。

個人的に一番気になったのは、桐谷美玲ちゃんのメイクが濃すぎて、全く女子高生に見えなかった所なのですが、それは美玲ちゃんが悪いんじゃなくて、大天使・多部ちゃんの透明感がすごすぎたということでしょう!

キュンキュン不足の方にはおすすめします。ただ、男性はあまりの少女漫画モードに恥ずかしくなることうけあいなので、心得て鑑賞してください。私はこれからコミック読んでみまーす。
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東京で働く28歳。ライターをしています。

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